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 アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、「イングランド人選手を起用すべき」とウエストハムのアラン・パードゥ監督から批判を受けたことについて、「人種差別」と激しく切り返した。

 パードゥは、チャンピオンズ・リーグ(CL)のレアル・マドリー戦でアーセナルがイングランド人選手を1人も起用しなかったことに対し、「アーセナルを観ていると、彼らが英国を代表して戦っているとは思えなくなる。このままでは英国サッカーの魂が失われかねない」とコメント。

 これを聞いたベンゲルは猛反発した。

「非常に残念だ。理由は2つある。まず、我々はサッカー界から人種差別を撤廃しようと努力しているということ。さらに、選手は監督の専門的な知識や意見に耳を傾けるもの。国籍でメンバー選考しても彼らが納得するはずがない。私は選手に対して『君はいい選手だが、そのパスポートでは試合には出られない』なんて絶対に言いたくないね。1950年代とは訳が違うんだ」

 アーセナルは、キャンベルとコールのイングランド代表DF2人を怪我で欠いており、ベストメンバーを組めない状態。そんな中、英国勢で唯一CLベスト8進出を決めたベンゲルは、思わぬ批判に不満を隠さない。今後もベンゲルがイングランド人選手を優先的に起用するとは考えにくく、この問題は引き続き波紋を呼びそうだ。