人気株ランキングの適正株価 マザーズ&ジャスダック 21〜35位
2013年6月3日〜11月29日に主要ネット証券5社で売買された!直近6ヶ月、個人投資家人気株ランキング。
ぶっちぎりのツートップがガンホーとコロプラ。SNSゲーム株の乱高下にうまく乗れた個人投資家が勝利した新興株部門!

21位 ジーエヌアイグループ
現物14位 信用36位
東マ・2160/1000株/12月決算

【診断】
外国人:15点
業績:9点
順張り:10点
上値:14点
NISA;12点
総合:60点

【適正株価】
550円

【日経平均1万8000円なら?】
593円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
赤字

【DATA】
現在株価:508円
配当利回り:―
PER:―
PBR:19.40倍

肺線維症治療薬の承認だけでは力不足
中国や台湾を研究開発拠点にする異色のバイオベンチャー。特発性肺線維症治療薬が中国で販売許可を得られる寸前までこぎ着けた。豪州などオセアニア地域での販売契約締結も進むが、株価は反応薄。さらなる好材料が欲しい。

22位 カイオム・バイオサイエンス
現物16位 信用34位
東マ・4583/100株/3月決算

【診断】
外国人:14点
業績:16点
順張り:7点
上値:15点
NISA;14点
総合:66点

【適正株価】
3651円

【日経平均1万8000円なら?】
4421円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
赤字

【DATA】
現在株価:3115円
配当利回り:―
PER:―
PBR:7.10倍

赤字経営が続く以上短期売買で攻める
わずか数週間で人に投与可能な抗体を作成できる遺伝子組み換え技術「ADlibシステム」を開発し、中外製薬や富士レビオから収益を得る。赤字経営が続き、株価上昇は新薬開発の進捗次第。材料が出たときの短期売買に徹したい。

23位 デジタルガレージ
現物41位 信用11位
JQ・4819/100株/6月決算

【診断】
外国人:20点
業績:16点
順張り:13点
上値:18点
NISA;12点
総合:79点

【適正株価】
3542円

【日経平均1万8000円なら?】
3556円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:2680円
配当利回り:0.18%
PER:60.2倍
PBR:6.01倍

米ツイッター株好調で株価も安定上昇中
米国のツイッターと業務提携。昨年11月上場のツイッター株と連動して動く傾向が強い。子会社ベリトランスを通じたネット決済サービス分野も好調。ツイッター社の業績躍進に期待がかかる今年は、株価の安定上昇に期待が持てる。

24位 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
現物31位 信用24位
JQ・7774/1株/3月決算

【診断】
外国人:16点
業績:15点
順張り:12点
上値:14点
NISA;13点
総合:70点

【適正株価】
47万7954円

【日経平均1万8000円なら?】
55万6457円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
赤字

【DATA】
現在株価:40万9000円
配当利回り:―
PER:―
PBR:39.39倍

今期赤字幅縮小だが本格上昇はまだ遠い
富士フイルムの持ち分法適用会社。自家培養表皮・軟骨・角膜など再生医療を手がける。軟骨は骨粗しょう症治療などに有望で、角膜は製品化できれば業績は飛躍的に向上するはず。今期は赤字幅縮小だが、株価の本格上昇はまだ先!?

25位 モブキャスト
現物38位 信用18位
東マ・3664/100株/12月決算

【診断】
外国人:20点
業績:20点
順張り:8点
上値:18点
NISA;6点
総合:72点

【適正株価】
1518円

【日経平均1万8000円なら?】
1568円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:1311円
配当利回り:―
PER:―
PBR:10.41倍

W杯関連株として注目度大
「モバサカ」「モバプロ」「モバダビ」などスポーツ系SNSゲームに特化。今年はブラジルワールドカップ開催イヤー。主力の「モバサカ」の成長が見込め、今12月期の黒字転換が濃厚。前期の赤字で急落した株価の出直りに期待。

26位 スリー・ディー・マトリックス
現物30位 信用26位
JQ・7777/100株/4月決算

【診断】
外国人:15点
業績:16点
順張り:7点
上値:13点
NISA;13点
総合:64点

【適正株価】
3320円

【日経平均1万8000円なら?】
3626円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:3000円
配当利回り:―
PER:39.8倍
PBR:24.51倍

止血材が承認されれば株価下げ止まりも
米国マサチューセッツ工科大学から技術供与を受け、再生医療に欠かせない自己組織化ペプチドを使った創薬を手がける。吸収性局所止血材や歯槽骨再建材の製品販売を申請中で、長期下落中の株価の反転もその承認にかかっている。

27位 モルフォ
現物26位 信用32位
東マ・3653/100株/10月決算

【診断】
外国人:10点
業績:13点
順張り:20点
上値:17点
NISA;14点
総合:74点

【適正株価】
4280円

【日経平均1万8000円なら?】
4591円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:2886円
配当利回り:―
PER:74.0倍
PBR:3.52倍

前期黒字転換。生きのいいスマホ関連株
スマホカメラ向けに手ブレ補正ソフトやノイズ除去技術を供与。NTTと資本提携したほか、auスマホにもソフトを提供し、アジア展開にも積極的。前期黒字転換を果たしたことから、今後も旬なスマホ株として何かと注目されそう。

28位 テラ
現物43位 信用16位
JQ・2191/100株/12月決算

【診断】
外国人:18点
業績:13点
順張り:13点
上値:16点
NISA;13点
総合:73点

【適正株価】
3209円

【日経平均1万8000円なら?】
5169円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:2684円
配当利回り:―
PER:999.9倍
PBR:25.97倍

政府の医療特区構想の恩恵を受けやすい
ガンの自己免疫療法を行なう最先端医療ベンチャーだ。全国の大学病院と提携してテーラーメード医療を患者に提供。昨年のバイオ株ブームでは主役の一角に。安倍政権の医療特区構想が進めば昨年5月の高値4970円超えもありうる。

29位 コスモ・バイオ
現物33位 信用28位
JQ・3386/100株/12月決算

【診断】
外国人:16点
業績:11点
順張り:15点
上値:11点
NISA;19点
総合:72点

【適正株価】
2753円

【日経平均1万8000円なら?】
2685円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:2332円
配当利回り:0.85%
PER:46.5倍
PBR:1.97倍
貸借倍率:―

突飛高狙いの短期売買向き
バイオ専門商社で抗体や生理活性物質を輸出入販売。創薬ベンチャーと違って黒字決算が続いているが、前期に続いて今2014年12月期も販売停滞で業績は横ばいの見込みだ。株価には急騰グセがあるのでバイオ株ブーム再来なら狙い目に。

30位 プレシジョン・システム・サイエンス
現物32位 信用29位
JQ・7707/100株/6月決算

【診断】
外国人:19点
業績:11点
順張り:16点
上値:12点
NISA;20点
総合:78点

【適正株価】
1153円

【日経平均1万8000円なら?】
1070円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:913円
配当利回り:1.64%
PER:13.8倍
PBR:3.75倍
貸借倍率:―

希少な業績好調バイオ株
DNA自動抽出装置をスイスのロシュや米国のアボットなどにOEM提供。今2014年6月期の最終利益を12億円に下方修正したものの業績は拡大基調。ガンやB型肝炎ウイルスの遺伝子解析試薬も手がけ、業績面でも買える点が貴重だ。

※OEM=相手先ブランドによる生産。

31位 アンジェス MG
現物27位 信用35位
東マ・4563/100株/12月決算

【診断】
外国人:13点
業績:12点
順張り:8点
上値:12点
NISA;14点
総合:59点

【適正株価】
657円

【日経平均1万8000円なら?】
850円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
赤字

【DATA】
現在株価:597円
配当利回り:―
PER:―
PBR:12.06倍
貸借倍率:―

創薬の効果に疑問符で暗転
大阪大学医学部発のバイオベンチャーの老舗。アトピー性皮膚炎、虚血性疾患など多方面の治療薬がパイプライン上にあるものの、期待された転移性メラノーマ治療薬の効果に疑問が出て株価急落。再上昇には時間がかかりそう。

32位 オンコセラピー・サイエンス
現物37位 信用25位
東マ・4564/100株/3月決算

【診断】
外国人:15点
業績:14点
順張り:9点
上値:14点
NISA;15点
総合:67点

【適正株価】
312円

【日経平均1万8000円なら?】
446円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:232円
配当利回り:―
PER:125.4倍
PBR:3.52倍
貸借倍率:7.08倍

バイオ株再過熱なら主役級
ガン治療ワクチンで多数の開発案件や特許技術を持ち、肝細胞ガン治療ワクチンは臨床第1相入り。大手製薬会社からのマイルストーン収入で前々期まで黒字。14年3月期も黒字転換予想。バイオ株ブーム再燃なら主役級の上昇に期待が持てる。

※マイルストーン収入=医薬品の進捗状況に応じて受け取る収入。

34位 レーサム
現物47位 信用22位
JQ・8890/1株/3月決算

【診断】
外国人:19点
業績:20点
順張り:13点
上値:12点
NISA;11点
総合:75点

【適正株価】
19万1212円

【日経平均1万8000円なら?】
34万682円

【前期実績】
黒字

【今期予想】
黒字

【DATA】
現在株価:16万2200円
配当利回り:―
PER:20.7倍
PBR:4.04倍
貸借倍率:23.11倍

業績安定度抜群な点が魅力
債権回収から出発し、現在は富裕層向け不動産投資商品販売が絶好調。不動産流動化関連株の生き残り組の中でも業績安定度は抜群だ。今後も地価上昇を受けた不動産投資の活発化に加え、日銀の追加金融緩和が究極の好材料となる。

35位 ジーンテクノサイエンス
現物24位 信用46位
東マ・4584/100株/3月決算

【診断】
外国人:11点
業績:16点
順張り:8点
上値:12点
NISA;16点
総合:63点

【適正株価】
3081円

【日経平均1万8000円なら?】
5245円

【前期実績】
赤字

【今期予想】
赤字

【DATA】
現在株価:2666円
配当利回り:―
PER:―
PBR:6.20倍
貸借倍率:―

株価上昇はバイオ国策頼み
北海道大学発の創薬ベンチャーで、新薬だけでなく、特許期限切れを迎えたバイオ後発薬の開発にも力を入れている。赤字決算が続いて株価も低迷中だが、新薬開発のニュースや安倍政権のバイオ政策発動があれば株価急騰が狙える。

※JQ=ジャスダック、東マ=東証マザーズ。
※株価データは、2014年1月7日現在。配当利回りとPER(株価収益率)は予想、PBR(株価純資産倍率)は実績の数値。

5項目(各20点満点)で総合100点満点で採点

?【外国人】が買う度
外国人投資家は、企業が保有する資産に対してどのくらい効率的に利益を生み出しているかに注目して投資するケースが多い。また、企業規模が小さすぎると買いにくいため、この点も加味した。

?【業績】の成長度
アベノミクス相場では、利益の伸びに加え、売り上げの成長度合いも注目されている。コストカットで無理やり利益を出すのではなく、事業を拡大させながら利益をつくる、本来の成長企業が高得点をとるのだ。

?【順張り】投資向き度
アベノミクス相場では、基本的に株価が上がっている銘柄を買う「順張り」投資のほうが成果を出しやすい。このため、株価が年初来高値を更新しているなど上昇トレンドの銘柄を高評価とした。

?【上値】が軽い度
上昇トレンドであっても、信用取引の買い残が多いなど、将来の売り圧力が高い銘柄は上昇余地が少なくなってしまう。このため、高値で買っている投資家が少ない、需給がいい銘柄を評価した。

?【NISA】に向く度
2014年1月から始まるNISA(少額投資非課税制度)では、個人投資家は配当利回りが高く、財務が健全な銘柄に注目しやすいと思われる。この新規の資金流入が期待される銘柄ほど高得点。

【適正株価】
現在株価をベースに?〜?の5項目の診断結果を加味したうえで、各銘柄の株価水準として“適正”と思われる株価を算出した。適正株価が現在株価よりも高ければ割安なので「ホールド」もしくは「買い増し」、安ければ割高なので「売り」と考える。

【日経平均1万8000円なら?】
世界経済の回復、アベノミクスへの期待、円安の加速などにより、今後、日経平均株価が「1万8000円」になったと仮定した場合の株価を算出。もちろん各銘柄の日経平均への連動度合いも加味している。

【前期実績(or予想)/今期予想】
経常利益がプラスなら「黒字」、マイナスなら「赤字」マーク。前期赤字で今期黒字なら「黒字転換=黒転」であり、株価へのプラスのインパクトになりやすい。

ネット証券大手5社個人投資家ランキングのデータ抽出方法
個人投資家人気ランキングは、SBI証券、岡三オンライン証券、カブドットコム証券、松井証券、楽天証券(五十音順、敬称略)の協力を得て、2013年5 〜11月(7カ月分)の期間中の全売買代金データを集計。現物取引と信用取引(制度信用のみ)の売買データをもとにそれぞれを得点化し、その合計得点から総合ランキングを編集部で決定した。
※ 銘柄データに関する注記:現在株価、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回り、貸借倍率は、2014年1月8 日現在で、「適正株価」と「日経平均1万8000円なら?」の株価も同日の終値をもとに算出。「前期実績(or 予想)」「今期予想」は経常利益で、2013年12月12日までに開示された決算情報によるもの。チャートは12月12日現在。東マ=東証マザーズ、JQ=ジャスダック。

【銘柄分析を担当!】
小川佳紀
フィスコ 株式アナリスト

外国人投資家の動向や国策などのビッグテーマから、最先端技術や中小型株動向などのニッチなテーマまで幅広くリサーチ。緻密なデータ分析には定評がある。



この記事は「WEBネットマネー2014年3月号」に掲載されたものです。