【でんぱ組.inc】アキバ発、アイドル界を変える6人の″オタク″たち【3対談&インタビュー】

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秋葉原を拠点にライブ活動を続けながら、『でんぱれーどJAPAN』『W.W.D』などの話題曲を立て続けにリリースしている、でんぱ組.inc。メンバー全員がオタクというキャラはもちろん、その多彩な楽曲やパフォーマンス、活動スタイルにも注目が集まっている。彼女たちはどこから来て、どこに行こうとしているのか?3本のメンバー対談で、でんぱ組.incの過去・現在・未来を解き明かす!

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アキバから世界へ! 今まさにそんな夢を実現しようとしているアイドルユニットが、でんぱ組.incだ。シーンの中でも飛び抜けて個性的なこのグループ。はっちゃけたポップな曲も、6人の濃いキャラも、全力の熱いパフォーマンスも、一度触れたら?感電?すること間違いなしの刺激と魅力を持っている。
 
秋葉原のライブ&バー「ディアステージ」を拠点に活動してきた彼女たち。昨年から徐々に支持が拡大、今年1月にリリースされたシングル『W.W.D /冬へと走りだすお!』がオリコントップ10入りし、一気に注目の的になった。その最大の持ち味は、6人全員がオタクカルチャーにどっぷり染まって育ってきたということ。ゲーマーの古川未鈴、声優オタクの相沢梨紗、アニオタの成瀬瑛美、ネトゲ廃人の最上もが、古漫画オタクの夢眠ねむ、筋金入りのコスプレイヤー藤咲彩音。「いじめられ部屋にひきこもっていた」という衝撃的な歌い出しから始まる『W.W.D』は、そんな6人がでんぱ組.incに行き着くまでの半生を「マイナスからのスタート、舐めんな!」とハイテンションに歌い上げた話題の一曲。そういうメンバーの個性に加えて、アニソン特有の「電波ソング」から渋谷系、ヒップホップまで縦横無尽な楽曲のバラエティ感も、でんぱ組.incの大きな魅力だ。
 
5月リリース予定の新曲『でんでんぱっしょん』も、疾走感たっぷりのメロディとハチャメチャな展開でアッパーに盛り上がること必至のナンバー。先日は初の海外公演も実現、さらなるブレイクは間違いなし。合言葉は「萌えキュンソングで世界に元気を発信♪」。アイドルの枠を超えて新しいカルチャーを生みつつある存在なのだ。

■出会いの場はアキバのメイド喫茶だった

夢眠ねむ(以下、ねむ) 最初に二人が会ったのはアキバのメイド喫茶だったよね。

成瀬瑛美(以下、えいたそ) そうそう!

ねむ その時、私はお客さんだったんです。私は美大で美術を勉強してたんですけど、馴染めずにいて。行き詰まって、メイド喫茶に行った時に接客してくれたのが、えいたそで。

えいたそ 私がそこで働くようになったのは、何ヵ月もネットゲームにハマってて、そこの仲間に「秋葉原でメイドさんとして働いたらいいと思うよ」って言われたのがキッカケで。それで働き始めて何ヵ月か経った時にねむちゃんが来たという。でんぱ組.incは引きこもりが多いって話ですけど(笑)。

──第一印象はどうでした?

ねむ えいたそは清楚っていうよりは爆裂元気系でした(笑)。

えいたそ ははは!  ちょっとアニメっぽかったかも。ねむちゃんはメイド喫茶に来る女の子のお客さんとはオーラが違ってた。研究のために来てる、みたいな感じで。

ねむ うん。一緒に働くようになって楽しくやってたんですけど、しばらくして二人ともその店を辞めて。でも、その後もメールしたり、遊んだりとか。

──その後に秋葉原ディアステージで再会した、と。

ねむ メイド時代から秋葉原ディアステージの話は聞いてたんですよ。みんな仕事帰りに立ち寄るようになって。

えいたそ 私はディアステージで歌を歌うのに憧れてたんですよ。でも、面接を受けたら2回も落ちちゃった(笑)。

ねむ で、私は、えいたそから落ちたって話を聞いて。「やめときなよ、ディアステなんて」みたいなことを言ってたんですけど、でも「アイドルってどんな感じかな?」って研究したくなっちゃって。面接受けたら受かっちゃったんです(笑)。

えいたそ で、私はディアステのホームページで、ねむが受かったって知った(笑)。

ねむ 気まずくて言い出せなかった(笑)。

──新曲の『でんでんぱっしょん』も最高ですよね。すごく盛り上がる曲になってる。

えいたそ ありがとうございます!!

ねむ アゲアゲですよね。でんぱ組.incの今年のテーマが世界進出なんです。「ちょっと世界に連れてっちゃうよ!」みたいな。でも、本拠地がアキバで、ウチらのままでっていう。

えいたそ 台湾とジャカルタでもライブをやってきたんですよ。私たちを知らない人たちばっかりだと思ってたけど、異様な盛り上がりにビックリして。

ねむ ホントに国境関係ないなって感動しました。

■ネトゲのライバル同士だった二人の「夢」

──二人はネットゲーム上で、敵同士だったとか?

最上もが(以下、もが) ネトゲってサーバーごとに有名なギルド(プレイヤー同士のグループ)が決まってるんです。ネットの掲示板に書かれるようなのが有名なとこなんですけど。

古川未鈴(以下、みりん) そういうギルドを廃ギルドって言うんです。

もが やっぱり目立ったギルドが幾つかあって、当時はみりんちゃんていう人がやってるのも当然知らないし。でもギルドとしてはすごく意識していて、あそこは怖いみたいな。あそこはサイボーグみたいな人が絶対やってるんだって思ってたぐらいレベルの高い集団です(笑)。

──二人がリアルに出会ったのっていつぐらい?

みりん ネトゲのあの子だってわかったのは、正式にメンバー入りますよ、の顔合わせの時ですね。なんかすごい、リア充っぽいヤツがいる! みたいに思って(笑)。金髪だから、おしゃれな人だーやばいギャルかもしれないってビクビクして。

もが それで趣味とかなんなのとか話をした時に「あ、あのネットゲームを」って。

みりん えーネトゲー(ここから、二人の小芝居が始まる)。

もが  8年やってたんですけど。

みりん 何やってたの?

もが 『ラグナロクオンライン』っていう。

みりん えっ! どこ鯖? 

もが あのーフェンリル。

みりん 同じだーっ! みたいな(爆笑)。

もが ほんとこんな感じで。

みりん 「あっー!」ってなってからはすぐ仲良くなって。

もが 全然リア充じゃなかった。残念、オタクでしたって。

──次の目標は?

みりん 次は(9月の)日比谷野音ですからね!

もが 外で夏ですよ! どうなるかわかりませんよ。

みりん 海外に行くのが今年の目標なので、もっと行けるといいですね!

もが 個人的には『Mステ』とかに取り上げられるぐらいまでにはなりたいなと。

みりん ホントに歌番組出たいですね。

もが テレビの力ってやっぱり強い。だから取り上げて頂けるぐらいになりたいですね。

みりん 私は『カウントダウンTV』に出て「でんぱ組.incのみなさんでした」の後でちょっと止まってるみたいなのがやりたい(笑)。お願いしまーす!

■コスプレイヤーがアイドルに目覚めるまで

──二人の共通点はコスプレで。

藤咲彩音(以下、ピンキー) 私はコスプレを1歳になる前からやってます。両親が元々オタクで、ゲームセンターで出会って結婚した、みたいなオタクの夫婦だったんです。私はあまり記憶にないんですけど、『鉄拳』というゲームの「暁雨(シャオユウ)」っていうキャラを最初にやったらしい。

相沢梨紗(以下、りさ) 早っ(笑)。初めてピンキーに出会った時、たぶん小学生くらいで。私が学生時代にコスプレをやってた時は、小さいコスプレイヤーの子ってすごく少なくて、まだコスプレイヤーも隠れてコスプレする時期だったんです。だから目立ってたんですよね、その子が。名前も知らなかったけど。

ピンキー でも、写真も撮っててくれたみたいで。

りさ ピンキーと出会った時に、コスプレの話を聞いて『なんか聞いたことあるかも』と。家に帰って写真を探したらピンキーが出てきて。今の面影はあるけどずっと小さかった。半分くらい(笑)。

─ステージに立ちたいっていう気持ちはあったんですか?

ピンキー コスプレの世界にダンスパーティがありまして、いわゆる『ダンパ』って言われてるんです。そこに4歳くらいから出ていて、ステージに立つことは好きでした。みんなの前で発信できるのはすごく楽しくて。その延長線が今かな。

りさ 私はメイドさんをやるために秋葉原に来て、ステージに立つようになって。その頃の私は自分のことを話すのが本当に苦手で、オーディションも無理だったんです。本当の自分を知られるのが嫌だから、違う名前でキャラクターを作って生活してました。でも、でんぱ組.incに入って、そういう気持ちはどんどんなくなりましたね。

──そんな中、今度のシングル『でんでんぱっしょん』は夏に向けて盛り上がりそうな曲で。

りさ 私、パッと聴いた時に(9月の)日比谷野音で初めて歌う映像が浮かんだんです。きっと盛り上がってもらえるはずで。『W.W.D』の時にもらった気持ちがたくさんあるんです、ファンの方や仲間から。それを込めて歌いたいですね。

ピンキー 『W.W.D』の次は何だ?ってみんな期待してると思うんです。「同じやつ来るのかな?」「しっとり系が来るのかな?」とか。

りさ ピンキーさん、歌い出しで『ちぃーす』ですから(笑)。

ピンキー 私、こういう曲が本当に好き。もう頭の中でこんがらがるような感じで、でも面白い。遊園地に来てるみたいな感覚。みんなの前に届けるのが楽しみでしょうがないです!

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■ニューシングル『でんでんぱっしょん』5月29日(水)リリース!!

今年1月リリースのシングル『W.W.D』で私小説的ともいえるディープな“歌”を披露した、でんぱ組.inc。新たなシングル『でんでんぱっしょん』は、でんぱ組.inc史上最もテンションの高いお祭りソングに仕上がった。ロックからラップまで取り入れた、ハチャメチャな音楽性にも注目したい。

■『KAWAii!!MATSURi(カワイイマツリ)』出演&東阪野外ワンマンライブ公演決定!

今年1月のZepp Tokyo公演も大成功を収め、着実にステップアップしてきた6人が、ついに「野外音楽堂」のステージに立つ日が来た。歌唱力、ダンスともに定評のあるステージパフォーマンスで、どれだけ盛り上げてくれるのだろうか。

4月20日(土) 東京都 東京体育館(イベント『KAWAII!! MATSURI』出演)
8月31日(土) 大阪城野外音楽堂(ワンマン)
9月16日(月・祝) 日比谷野外音楽堂(ワンマン)

※掲載インタビューは雑誌「ウレぴあ」Springより一部抜粋。

取材・文= 柴那典、山村哲也、神谷弘一 写真=池田晶紀、ただ(ゆかい)

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■特集1 <アイドル新時代到来!>
アキバ系アイドル、アニメ声優系ユニット、ご当地アイドル、
ニッポンのアイドルの新潮流を徹底レポート。

★でんぱ組.inc/★アフィリア・サーガ/★バクステ外神田一丁目/★BABYMETAL/★さくら学院 科学部/★アリス十番/★Negicco ほか
●スペシャルインタビュー:モーニング娘。 道重さゆみ&田中れいな/℃-ute


■特集2 <大捜査!アキバカルチャー>
痛自転車から痛車、痛電車まで、平成ニッポンのラッピング乗り物カルチャーを解説。
秋葉原「ラジオ会館」と共同プロジェクト始動!

■特集3 <エンタな文房具カタログ>
デキる文房具、モテる文房具、モバイル文房具。達人や哲人の意見も交えて、魅力のステーショナリー100点以上を掲載。

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