中国の男性ブロガーjiang6636(ハンドルネーム)さんが、日本を紹介する書籍を読み、感想をブログとして発表した。読んだ書籍には日本が誇る製品の数々が紹介されており、製品の完成度の高さから日本人のまじめで繊細な国民性を垣間見たという。

 筆者が例として挙げたのはお祝いのカードやプレゼントだ。「見た目が美しく、人に喜ばれる独創力があるだけでなく、細部まできっちりと作られている」と感想を述べつつ、さらに感銘を受けたものとして「チョコレート細工」を挙げた。

 日本のチョコレート細工は、見た目がきれいでまるで工芸品のような繊細な仕上がりで、「なかには世界の名画をチョコレートで描いたものまである! 」と驚きを示した。

 書籍で紹介されている日本ブランドのうち、筆者がもっともなじみ深く感じたのは無印良品という。「何年も前からさまざまなメディアが無印良品を紹介しているため、中国でも有名ブランドの1つとなっている」と紹介した。

 筆者は以前、偶然に無印良品の店舗を見かけたたので、ふらりと入って見たことがある。「手の届く価格ではなかったので何も買えなかったが、店舗内はとてもきれいで特別なイメージだった」と、自分の経験を振り返った。

 筆者によれば、普通の中国人の収入からすれば、資生堂や無印良品などといった日本ブランドは「トップクラス」であって、高根の花なのだという。「このようなブランドが中国人の生活に溶けこむには、中国社会の改革と貧富の格差の縮小が必要だ」と主張。ただし、現実は貧富の差がますます広がっていると嘆いた。

 尖閣諸島の問題などで、反日感情を抱く中国人も増えている。しかし、日本を嫌ったとしても、日本製品のすばらしさや、すばらしい製品を生み出す日本人の真面目な仕事ぶりを認める人が大部分だ。

 反日的な中国人の心の中では「大嫌いな日本はすばらしい製品を作れる」、「“愛国”の対象である自国は劣悪・有害な製品、偽物を大量に生産しつづける」というジレンマが渦巻いていると考えられる。

 中国における“愛国暴動”の映像などを見ると衝撃を受けてしまうが、一方では「日本は許せない。しかし、日本のよいところは認め、学習すべきだ」、「対日非難に終始するのは、本当に正しいのか」などと、かなり冷静な見方をする中国人も存在する。(編集担当:畠山栄)