内野聖陽が1月新ドラマ『とんび』(TBS系)で復活を遂げようとしている。
 内野は'10年秋のスキャンダルで、俳優としての商品価値を大きく落としていた。
 乗用車内で女性とディープキスをする姿が『フライデー』に撮られ、同時に飲酒運転疑惑も浮上。このため'11年4月に放送が予定されていた彼の看板ドラマ『臨場シーズン3』(テレビ朝日系)は、メーンスポンサーが日産自動車ということもあり流れてしまった。
 内野自身、謹慎の意味もあり、その直後からしばらく連続ドラマの出演をおさえていたのである。

 そしてTBSへ“移籍”。ひさびさの『とんび』は初回17%(関東地区)を獲得、とりあえずは成功といえよう。
 ただ、『とんび』が放送されている『TBS系日曜夜9時枠』のスポンサーであるトヨタは、内野に対して厳しい態度をとった。かねてからその枠のスポンサーだったが、今回に限り降りてしまったのだ。東芝、日本生命、KAO(花王)、サントリーの4社体制に変更された。
 「日産との連携プレーで、トヨタも飲酒運転疑惑の内野を簡単に許さなかった。トヨタの豊田章男社長は、昨年5月から日本自動車工業会会長に就任。ゆえにトヨタが世間から疑問の目で見られる行動をとるわけにはいかなかった」(自動車ジャーナリスト)

 一歩間違えれば、死亡事故を起こすかもしれない飲酒運転である。この疑惑について内野は明言を避けており、未解決の状態であることも問題視されている。
 この件は木村拓哉のスピード違反事件とも密接に関係している。
 トヨタはキムタクが騒ぎを起こしたにもかかわらずCMに出し続け、マスコミや一部消費者団体から批判を浴びたのだ。
 その反省からか、最近はビートたけしとのトヨタイメージ広告『RE BORN』のCMからキムタクを消している。代わりがジャン・レノだ。

 前出の自動車ジャーナリストが『内野問題』の根っこをこう解説する。
 「内野は飲酒疑惑の過去を消そうとして『文学座』をやめて個人事務所を設立し、スターダストプロにマネジメントをまかせるようになった。いわば過去を切り捨てる形でイメージチェンジをはかろうとしたが、飲酒疑惑はそのまま。この居直り姿勢をやめない限り、自動車メーカー系は内野を応援しないでしょう」

 『とんび』の視聴率がいくらよくても、内野の未来には厚い暗雲がかかったままだ。