■リーガは最大でも余命5年
10月のスペイン取材では、バルセロナ大学経済学部のホセ・マリア・ガイ教授にインタビューを行なった。数年前からサッカークラブや欧州5大リーグの経営状況の研究発表を行なってきた経済学者であるが、近年のユーロ危機、スペイン危機に伴うリーガ・エスパニョーラの経済危機によってスペイン国内では俄然注目を浴びる人物となっている。そのガイ教授が9月末に最新の研究リポートを発表した。その際、ガイ教授は「リーガは最大でも余命5年」という死亡宣告を出し、その発言が国内外を駆け巡った。

ガイ教授の最新リポートは、2シーズン前の2010/11シーズンの調査結果となっているが、その時点でのリーガ1部20クラブの負債総額は、約36億ユーロ(約3600億円)。クラブ別に見た時には、レアル・マドリードの約5.9億ユーロ(約590億円)の負債が最も多く、続いてバルセロナ(約580億円)、アトレティコ・マドリード(約510億円)、バレンシア(約380億円)という額となっている。ただ、ガイ教授は「負債の問題というのは額の大きさではない」とした上で、こう述べる。

■リーガのクラブが滞納している税金は、752億円にものぼる
「ビジネスシーンでよく言われるように、大事なことは負債に対する適切な対処法を持っているかどうかです。スペインサッカー界の問題は資本が負債によってファイナンスされていることであり、自らのリソースを持っていないため、自らのファイナンスプランを持っていないことにあります。負債は、当然ながら返済、精算しなければいけないわけですが、スペインの大半のクラブはキャッシュフローを持っていません。そうなると負債を返済することが難しい。負債額の大きいバルセロナ、レアル・マドリードは、リソースを持っているため、返済に何の問題もないですが、二強以外のクラブは大いに問題です」

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■著者プロフィール



小澤 一郎

1977年、京都市生まれ。サッカージャーナリスト。スペイン在住歴5年を経て、2010年3月に帰国。スポナビ、footballista、サッカークリニック、サッカー批評、サッカー小僧、ジュニアサッカーを応援しよう!などで執筆中。

著書に『スペインサッカーの神髄』(サッカー小僧新書)がある。また、「まぐまぐ」より、メルマガ『小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」』を配信中。



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