“タクシー減車作戦”に躍起な福岡県警は、違法客待ちタクシーを狙い撃ちする

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福岡県警が今、“タクシー減車作戦”に躍起だ。背景には10年前、小泉改革の規制緩和政策でタクシーの台数が激増した結果、それが繁華街の交差点や駅前などで他の交通の妨げになっている問題がある。これを解消すべく、本格的に“タクシー狩り”に乗り出している。

狙い撃ちされているのは、交差点や横断歩道付近の駐停車禁止場所にいる違法客待ちタクシー。ある運転手は「先日、博多駅近くの交差点内で客待ちしてたら摘発されました。十数年、毎日のように止めていた場所で今まで一度も取り締まりを受けたことなかったのに」と肩を落とす。

ほかのタクシー運転手も「違反が重なれば免許取り消しや営業停止処分につながる。地道に取り締まりを積み上げ、タクシーを減らそうとしてるとしか思えない。年間の減車台数のノルマも決めているとも聞きました。警察は本気です」と涙目だ。

その取り締まり方はこうだ。

「ジーパンに黒のジャンパーとかスーツ……とほとんどが私服警官。カジュアルな服を着た男女ふたりの警官がカップルを装って乗車した瞬間に『違反です』と言ってくる」。福岡のタクシー業界の苦悩は深い。