【華流】台湾から中国へ、人気俳優マイケル・チャンにインタビュー

　アイドルドラマ『君には絶対恋してない！〜Down　with　Love（原題：就想頼著〓／〓は女へんに尓）』、『僕だけのプリンセス（原題：王子看見二公主）』から社会派のシリアス系まで、幅広いジャンルの作品に出演している台湾の人気俳優・張〓傑（〓は員に力／マイケル・チャン）。2011年後半からは中国へ行く機会が増え、主演作を撮影するなど絶好調。作品のこと、台湾のお薦めスポットなどを直撃した。

　マイケルが医師を演じて話題になった11年の春ドラマ『Monga　Yao　Hui』は、平日のゴールデンタイムに放送され、なんと全73話という超大作だった。「幅広い年齢層の方が長いスパンで見ることができる、本格的な社会派ドラマでした。闇社会が舞台になっていますが、医師役の僕は常にクールな演技を求められ……本当はにぎやかなことが好きで熱血タイプな性格なので、大変でした（笑）」とのことで、「役作りのためにひとりで過ごす時間を多く作りました」と教えてくれた。「スタントマンを使わない先輩俳優たちの体当たり演技に感銘を受け、プロ根性を深く学んだ」という。一方でキュートなラブコメ作品もお得意で、「最新ドラマ『男女生了沒』では御曹司役でしたが、猛暑の中で過酷な撮影が続いてワイヤーにつられたり、本当にいろいろな経験をした」そうだ。

　また長身でイケメンながらも気取ったところがなく、親しみやすいマイケルは友人が多く、華流トップスターの言承旭（ジェリー・イェン）とプライベートで親交が深いことも知られている。「ジェリーとは『ホット・ショット（原題：籃球火）』、『君には絶対恋してない！』で共演しましたが、たくさんのことを教わりました。アジアの人気スターなので、追いつきたいという思いもありますよ。でも仕事を離れると仲のいい友達。バスケットボール仲間なんです！」と笑顔で語った。

　俳優として次々と新作に出演する傍ら、『大〓走天下（〓は月へんに卻）』という旅番組のナビゲーターを6年間も続けたマイケル。台湾各地はもちろん沖縄に三重、北海道や東北地方など日本の各地も回った。「日本が大好きです。マナーが良くて気配り上手で、仕事をきちんとこなす日本のみなさんから学ぶことは多い。11年には岩手に行きましたが、僕が行ってから二週間足らずで東日本大震災に見舞われました。あの時出会ったみなさん、親切にしてくれたみなさんがどうなったのかと……本当に心配しましたよ。その後6月に日本へ行ったら感謝され、様々な思いがこみ上げてきましたね。人間が交流するのに国籍や国境は関係ないと思えましたし、小さな存在の僕をここまで歓迎してくれるなんてと、感動して泣きたくなりました。人間の力で自然界を動かすことはできませんが、安全で素晴らしい国・日本は絶対に復興します！　みなさん、がんばってくださいね！」と応援してくれている。

　そして「台湾にも遊びに来てください」とメッセージ。「夜市（ナイトマーケット）にはぜひ行ってください。台湾の人々の人情や生活を体感できますから。そして小龍包・香腸・臭豆腐など、屋台でB級グルメを味わってください。おいしいですよ」とアピールした。11年末から長期の撮影が続いていた中国ドラマがクランクアップし、台湾に戻ってアイドルドラマ『愛上巧克力』の撮影を始めたマイケル。これからも注目したい華流スターだ。（取材・文責：饒波貴子／撮影：TETSURIN）