クロエ・グレース・モレッツ<br />(C)Matt Carr /Getty Images
 いよいよ26日(日本時間27日)に授賞式が開催される「第84回アカデミー賞」で、最多11部門ノミネートを獲得した『ヒューゴの不思議な発明』(3月1日公開)。1930年代のパリを舞台に、ひとりぼっちの少年ヒューゴの冒険を、“映画の父”として知られるジョルジュ・メリエスの映画創世記の時代と共に、全く新しい3D映像で描き出す。 本作で、主人公ヒューゴと共に冒険を繰り広げる少女イザベル役を演じたのは、『キック・アス』のヒット・ガール役で日本でも大人気となった、クロエ・グレース・モレッツ(15)。今ハリウッドでもっとも注目される彼女にインタビューを行った。

――あなたが演じたイザベルについて教えてください。

クロエ・グレース・モレッツ(以降、クロエ):彼女は両親を亡くして引き取ってもらった養父パパ・ジョルジュの元で、とても退屈な生活を送っていたの。当時、誰もが夢中になっていた映画を見ることも禁じられて…。でも、読書が好きだから想像力はとても豊かで、読書を通じて色々な刺激を求めていたの。だからヒューゴから冒険に誘われた時、イザベルは心から喜んでOKするのよ。

――ヒューゴとイザベルの出会いにはとても大きな意味がありますよね。

クロエ:色々な冒険をする中で、2人は自分たちの人生だけでなく、もっと大きな秘密を知ることになる。両親を亡くした2人は、お互いを必要としているの。誰もが愛を必要としているというのは、この作品の大きなテーマよ。

――2人の冒険はとてもワクワクしました。

クロエ:静かな場面なんて全然ないの。いつもパパ・ジョルジュや鉄道公安官から逃げ回ったり、問題に直面して四苦八苦しているから。だってまだ2人は子供なんだもの! 13歳(撮影当時)の私も同じよ。知りたいことが山ほどあるからいつも何かを嗅ぎ回っている感じ(笑)。

――もうひとつ、本作で欠かせないのが登場人物をつなげる“機械人形”です。

クロエ:機械人形は 小道具だけど実際に動くのを見て驚いたわ。本当に動いて絵を描くのよ! 人形を前にして「スコセッシ監督の映画に出て、絵を描くロボットといるなんて信じられない」って思ったわ。夢みたいだもの。

――監督は世界が認める巨匠、マーティン・スコセッシ監督ですね。

クロエ:脚本を読んでこれは“映画作りへのオマージュ”だと思ったわ。映画の創始者への感謝が込められているの。監督はとても長い間映画の世界に身を置いて、多くの映画を作ったし仲間もたくさんいる。そんな彼が今この作品を作ったことはとてもスゴいことだと思うわ。

――実際に仕事をしてみてどうでしたか?

クロエ:監督は撮影する時は誰に対しても同じように接するの。大スターも無名の俳優も平等に扱うから現場はすごく自由な雰囲気よ。大人と同じように接してもらって、すごく良い経験になったわ。

――最後に、本作の見所を教えて下さい。

クロエ:見ている人も2人の冒険にのめり込むはずよ。 3D映画だから登場人物と同じ世界をリアルに体験できるの。子供が見ると色々な要素が詰まった不思議な世界が描かれているし、大人の目から見ると、美しい映像が印象に残ると思うわ。もちろん“映画愛”が溢れるストーリーも素晴らしいしね!人生は美しいと感じるはずよ。


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