ご存知の通り、WBCは次の第3回大会から予選が導入されます。
まあ予選といっても、全ての国が参加できるわけじゃなくこれまで同様、招待制。
前回大会1次リーグ各グループ最下位のチーム(=未勝利)である台湾、南アフリカ、カナダ、パナマに加えて、新たに招待されたドイツ、スペイン、チェコ、フランス、イギリス、コロンビア、ブラジル、フィリピン、タイ、ニュージーランド、イスラエル、ニカラグアの合計16チームが来年秋に行われる予選に出場。
16チームを4チームずつ4グループに分けて、各1位チーム(全4チーム)が13年春の本大会出場権を獲得します(他の12チームは前回大会1勝以上を挙げている12チーム)。


予選・本戦の組み分けに関しては日本の参加問題もあって、発表は来年の1月に遅れているみたいですね。

ただ台湾メディアによると、予選ラウンドの開催地の一つは台湾で行われることは間違いなく、組み合わせも台湾、フィリピン、ニュージーランド、タイになるようです。
ニュージーランドメディアでも同じような報道がされているので、よほどのことがない限りたぶんこうなるのは間違いないと思われます。

当初は、台湾としては実力が高いとされる中南米勢と同組になることは避けられたことで、予選突破は間違いないという感じだったみたいですが、ちょっとどうやらそうでも無さそうな感じになってきたんですよね・・

http://udn.com/NEWS/SPORTS/SPO2/6705990.shtml

ソースはこれですが、僕は向こうの言葉は分からないので現地在住の職棒通の方に内容を教えていただきました。

・WBC予選台湾ラウンドは来年9月末に行われる
・従って、台湾予選の台湾代表は国内アマ+マイナーリーガーの構成になる(シーズン中の国内プロ組、NPB一軍、MLB組は召集しない)
・このメンバーでも予選通過は問題ないだろうという認識


ちょっと待った


誰がこういう判断を下したかは分かりませんけど、この判断を下した人的には、フィリピンがこれまで通りのフィリピンじゃないかもしれない、という可能性を考慮してるとは思えないんですよね・・

ご存知の通り、WBCの場合はIBAF主催の国際大会とは出場資格が違っていて、国籍を持っていなくても、両親や祖父母の国籍や出生地次第では出場資格を得ることができます。
フィリピン系というのは世界中に散らばっていて、アメリカにももちろんたくさん存在します。
メジャーリーガーでいうとティム・リンスカムとか、ジェイソン・バートレットあたりはフィリピンとの混血で有名だったりします。
まあ彼らのような大物メジャーリーガーがフィリピン代表としてプレーするとは正直思えないのですが、マイナーや独立にはもっとたくさんの数のフィリピン系の野球選手がいるでしょうし、彼らがフィリピン代表としてプレーすることは簡単に想像できる。
ジェノ・エスピネリ(ロッキーズ3A)のように、フィリピン系としてのアイデンティティーを強く持っていて、自分のルーツである国の野球界の発展に貢献したいという思いを持った選手もそれなりいるはず。
他競技では、ラグビー代表もほとんど混血選手みたいですし、サッカーは昨年のアセアンカップでフィリピン系ヨーロッパ人を大量に召集して大躍進を遂げていたりしていますね。
先月の東南アジア大会はフィリピンの優勝で幕を閉じたんですが、そのときフィリピンの有名なスポーツライターの方がツイッターで「来年はWBCの予選があるけど、予選突破のためにはフィリピン系アメリカンが我々には必要だ!!」なんて呟いてました。
WBC招待が決まったときの現地の記事もその可能性について言及してましたしね。
彼らを招集しないと予選突破はほぼ不可能なだけに、今更躊躇する理由はないような。