中日ドラゴンズ、オリックス・ブルーウェーブと渡り歩き、2005年から東北楽天ゴールデンイーグルスの主軸として活躍、今年の8月には400号本塁打を記録した山崎武司が、今季限りで退団することが分かった。若返りを図るチームの構想から外れた格好だ。

山崎は、引退ではなく退団を選択。球団からのコーチ就任要請を受けることなく、現役にこだわり、自由契約から新たなオファーを待つ。

かつては楽天の監督−選手の関係にあった野村克也氏は、そんな山崎の現状をどのように感じているのか――。

8日深夜放送、TBS「S1」に出演した野村氏は、「貰い泣きしそうだね。僕の最後とよく似てるんだ。僕も南海解任されて行くところなくて、ロッテに一年、西武に二年、拾って貰ってやったんですけど、辞めろ辞めろっていう気配をなかなか感じとれなくて、山崎もそうだと思うんですよ」と切り出すと、「自分で辞めるってことを言い出さないと、球団の方からクビ宣告しにくい立場でしょ」と語る。

また、「彼も中日の頃からずっと苦労してレギュラー獲ってよく頑張ってきたと思います。なんて言葉をあげていいか、ご苦労さんでもないし、もっと頑張れと。本人が気持ちがあるだけにね、まだ燃え尽きてないということだから、どっか拾ってくれる球団があればいいなと思って観てるんですけど、最後の最後まで僕に似てる」と続ける野村氏は、山崎がコーチ就任を断ったことにも触れ、「コーチ、指導者になるのはいつでもできますからね。40過ぎてからの一年一年が凄い大事になる。これから何年できるっていう計算もできないし、本当に自動的に12球団、声がかからなくなったところで自動的に引退を決意しなきゃいけない」と語り、後進を気遣った。