セルヒオ・アグエロに3800万ポンド(約45億6000万円)。サミル・ナスリに2500万ポンド(約30億円)。ステファン・サビッチに900万ポンド(約10億8000万円)。ガエル・クリシに700万ポンド(約8億4000万円)。そしてフリーでオーウェン・ハーグリーブス。合計、7900万ポンド(約94億7000万円)。これだけの補強であれば、どんな監督でもうれしいだろう。

そうではないのが、マンチェスター・シティのロベルト・マンチーニ監督だ。過去3年間で3億ポンドも当時、現在チームには29人の選手がいるにもかかわらず、マンチーニ監督はフラム戦で2点リードを追い付かれたことについて、補強不足が部分的な原因だとしている。

「今の私には選手がいないんだ。センターバックやストライカーしか交代ができない。中盤には2人しかいないんだよ。(ジェームス・)ミルナーと(ナイジェル・)デ・ヨングが負傷しているからだ」

だが、離脱しているのはこの2人だけというのが実際のところだ。よって、マンチーニ監督の発言は危険なものとなりかねない。チームの戦力に対する疑問ととらわれかねず、引いてはクラブ上層部を怒らせることになるかもしれないからだ。彼らは投資を十分にしており、不満を言うのはよろしくないだろう。

であれば、“標的”をチームに移す方が良いかもしれない。2点のリードを守り切れなかったチームについて、マンチーニ監督は次のように話している。

「勝負を決めるメンタリティーが我々には欠けている。アウェーで60分間にわたって試合を支配し、75%のボールポゼッションを記録しておきながら、2ゴールしか奪わなければ、何か問題があるのは当然だ。私は落胆している。2ゴールをリードすれば、2−2のドローは敗戦のようなものだからだ」

「だが、我々はこれを教訓としなければいけない。イングランドでは、たとえ0−2で負けていても、勝利をプレゼントすることは決してないからだ。我々はもっとうまく試合をコントロールし、愚かな失点を許さないようにしなければいけない。だが、それをやってしまった」