ソウル市は9日、ソウルの国際交流と発展に寄与したとして12カ国の計16人の外国人をソウルの名誉市民に選定したと発表した。日本人では町田貢元外交官が選ばれた。

 報道によると、ソウル市は1958年から91カ国の総勢666人に「ソウル名誉市民証」を授与。うち、アメリカ人が168人ともっとも多く、その次が日本人で延べ40人となった。

 ソウル市の名誉市民になった町田肢元外交官は「50年以上見守ってきてやっとソウル市民になった。それまで苦労してきたことを認めてもらったなという気持ち」と喜びの声を上げた。

 韓国メディアとのインタビューで町田氏は日韓両国間に竹島問題が残っているとしつつも「韓国人の反日感情も、日本人の韓国への蔑視感情も相当消えた」「だから韓流も可能」などと現在の日韓関係を評価した。その上、「死ぬ時は日本で死ぬだろうが、遺骨の半分は韓国に埋めたい」と述べたという。

 町田元外交官は1964年から98年の退官までの間、30年ほど韓国で外交官として勤務、退官後には09年まで韓国の世宗大学や成均館大学で教授を務めていた。現在は貿易会社の副会長。著書には『ソウルの日本大使館から−外交官だけが知っている素顔の日韓関係』『日韓インテリジェンス戦争』などがある。(編集担当:金志秀)