ナポリは10日のボローニャ戦で、初めてFWエディンソン・カバーニを欠くこととなる。チェゼーナでのアウェーゲームや、ヨーロッパリーグでのビジャレアル戦とは違い、ワルテル・マッツァーリ監督による戦術上の理由での欠場ではない(カバーニはこの2試合でも後半に途中出場している)。ボローニャ戦では、累積警告による出場停止なのだ。

ナポリはトリデンテ(3トップ)の一角を欠くと、常に苦しんできた。そのデータで言えば、カバーニの不在は警告に値するだろう。この4年間、ナポリはMFマレク・ハムシクを欠いたとき、3分け6敗を記録している。FWエセキエル・ラベッシがいないときも、例えば今季は3勝1分け2敗だ。そして、マッツァーリ監督がカバーニ抜きで戦わなければいけないのは、初めてのこととなる。

前節ラツィオ戦でハットトリックを記録し、ウディネーゼFWアントニオ・ディ・ナターレと並ぶ25ゴールで得点王争いトップタイに立ったカバーニだが、この試合で受けたイエローカードにより、ボローニャ戦には出られない。印象としては、カバーニはイエローを狙った形だ。ボローニャ戦を避け、その次のウディネーゼ戦に出場できるようにするためである。

マッツァーリ監督はカバーニ不在に向け、いくつかの解決策を試したが、最も予想されるのはFWジュゼッペ・マスカーラの起用である。出場停止のラベッシの代役として、まずまずの出来を見せたミラン戦以来の先発だ。そのときから、マスカーラは調子を伸ばし、この終盤戦でチームにとって有益な存在となっている。ラツィオ戦でのマスカーラは期待を裏切らず、カバーニの決勝点をアシストした。

マッツァーリ監督はFWクリスティアーノ・ルカレッリよりも、マスカーラを起用すると見られ、同選手はハムシクと並ぶことになる。前線で唯一の基点となるのはラベッシだ。つまり、戦術的にはほとんど、あるいは何も変わらないということである。だが実際には、得点王争いトップのカバーニがいないことが、決して小さなことではないのは当然だ。