貴州省貴陽市内で12日午後、2歳の女児がタンクローリーにひかれて死亡した「事故」で、目撃者は女児をはねたタンクローリーがバックして「ひきなおした」と話していることが分かった。警察は事故の調査を続けている。中国新聞社が報じた。

 事故/事件は同市牛郎関から花渓に向かう路上で、午後4時ごろ発生した。タンクローリーに跳ねられた女児は、倒れて大声で泣きだした。いったん停車したタンクローリーはバックして、女児をひきなおした。目撃者によると「あまりにもむごい死に方だ。タンクローリーがバックしなかったら、死ぬはずはなかった」という。

 女児は、近所に住んでいた。怒った住民が集まりタンクローリーを取り巻いた。その後、警察が到着し、調査を始めた。

 中国では人身事故で運転手が他人を負傷させた場合、補償金を払うことが義務づけられている。後遺症が認められる場合が多く、死亡させてしまった場合の「一時金」よりも、相当に高い金額になる。そのため、「負傷者をひきなおして死亡させた」とみられる事例が発生している。

 法律の専門家は負傷事故の方が死亡事故より責任者の金銭面での負担が大きいことは制度上の問題と認める一方、「ひきなおし」などをすれば「故意殺人罪」が適用されると、安直な発想と法と道徳からの逸脱に警告している。(編集担当:如月隼人)



■最新記事
3歳児を4度“ひきなおした”運転手、警察判断「過失致死」=中国
運転手「けがでは面倒」と、3歳児を何度もひいて殺した疑い=中国
【中国ブログ】ダンプがわざと殺した? 交通事故に怒りの声
女性の皮はがして着用か、連続殺人で容疑者逮捕―ロシア
女性教師が教え子に「恋敵の殺害」を依頼、誤って別人を襲撃―中国