5日に行われたインテル対ローマのコッパ・イタリア決勝戦。後半43分、たインテルFWマリオ・バロテッリを追いかけていたローマFWフランチェスコ・トッティは、相手に後ろから右ひざの高さキックを浴びせた。そしてさらに、痛がって倒れ込むバロテッリの頭を軽く蹴っている。トッティが一発退場となったことは当然だ。

トッティに対して出場停止処分が科されるのは避けられないが、一方で同選手は自身のサイトのブログの中で今回の件について触れ、公の場でバロテッリを批判した。名前こそ出していないものの、トッティはバロテッリが「挑発者」だと非難している。

「サッカーの試合、特にシーズンのこれほど重要な時期での試合になれば、ナーバスになるのは起こり得ることだと思う。ピッチの上で個人的なことや、街やその人たちのことを侮辱するような、こんなひどい侮辱を受けて、それを常に無視することはできないというのも言っておくべきだね。特に、それが継続的に同じ人間からなされた侮辱ならなおさらだ。その人間は“挑発者”が名刺になっている」

トッティは5日の試合後、インテルの本拠地サン・シーロで行われた昨年の対戦でのことがきっかけになっていることをほのめかしている。だが、彼のようなシンボルとなっている選手にふさわしくないジェスチャーについて、謝罪はしていない。怒りやフラストレーションがあり、プライドが傷つけられ、キレてしまったのだとしても、スタンドにいたイタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督は、トッティに拍手を送らなかっただろう。