国民の2人に1人の個人情報が流出

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韓国で大規模な個人情報の漏洩事件があったようだ。

韓国のインターネットサイトから2300万件分の個人情報を不正に入手し、大量のスパムメールを送信して20億ウォン(約1億6000万円)もの大金を稼いでいたとしてキム(25)ら2人が逮捕された。

キムらは韓国国内のデパート、ショッピングモール、コミュニティーサイトなど、25カ所のサイトから2300万件分の会員情報を不正に入手していたそうで、漏洩したデータには、住民番号や電話番号はもちろんのこと、勤務先名や役職名まで記録されていたという。

キムらは不正に入手した個人情報を使い、2〜3日間隔で1日あたり2万件近いスパムメールを無作為に送信。スパムメールを見てキムらに連絡した人は1年で9000人以上にものぼり、連絡してきた人を消費者金融につないで融資を受けられるようにして、手数料の名目で合計20億ウォン余を受け取っていたという。

ソウルの広域捜査隊によると、大量スパムメールの送信先を捜査したところ、ひとつの事務所から送信されているのを確認。大量の個人情報が漏洩しているのが分かった。使用された他人名義の携帯電話は4,500台にも上るそうだ。

さらにキムらは、あるインターネットのコミュニティーサイトに「修学能力試験(日本のセンター試験にあたる)の問題をハッキングする」という広告を小さく出し、33人から2000万ウォン(約160万円)をだまし取った容疑や、インターネット賭博サイトの運営者に「サイトをDDos攻撃で麻痺させる」と脅迫し、800万ウォン(約64万円)を脅し取った容疑も持たれている。

キムらが持っていた個人情報は約2300万件。これを単純に人数と見るならば、韓国の国民は約4800万人なので、2人に1人の個人情報がこのキムの手に渡っていたということになる。個人情報の一部には中国のハッカーにより漏洩した情報も含まれているそうで、関連を調査中だそうだ。


参照:個人情報2000万件利用…「融資を受けて下さい」 - YTNニュース

(文:林由美)


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