森永佳未さん
 “流行のファッションをみんなで共有する”をテーマに掲げ、爆発人気を誇るファッションブランドコミュニティサイト「プーペガール」。最新トレンドに加え、ルイ・ヴィトンやコーチと言ったハイブランドのアイテムで着せかえが出来るなんて嬉しい限りですよね! 今回は、「プーペガール」社長の森永佳未(よしみ)さんに、「プーペガール」運用秘話や、12月17日に発売される「プーペガール DS」製作のきっかけなど色々とお話を伺ってきました。オシャレ大好きな女子は必読です!

――現在「プーペガール」は会員数57万人超、月間3億PVという驚異的な数字を抱える大人気サービスに成長していますが、サービス立ち上げにはどのような背景があったのでしょうか?

森永佳未(以下、森永):「プーペガール」は元々、アメーバ事業本部の中で「女性向けのCGMサービスを作れないか」というアイデアから始まっています。カテゴリとして「グルメ」は乱立していましたし、コスメに関しては「@コスメ」さんが独走している事もあって「ファッション」なら一番を取れるのでは無いかということでスタートしました。

「プーペガール」が出来たのは2007年2月の終わりだったのですけど、私は当時人事本部にいました。そのときは、いちユーザーとして、「プーペガール」に夢中になっていましたね。その後社長室に異動になり「プーペガール」の改善案を提案していましたが、外からの提案ではなく、もっと責任を持ってコミットしたいという気持ちが強くなり、2007年の8月に異動しました。

――確かにファッションに関しては、買ったアイテムやお店の情報など個人のブログで展開することが多くて、このように情報が集約されているサイトはありませんでしたよね。

森永:はい。ファッションはテキスト情報だけだと伝わりきれない部分があるので、やはり写真にポイントがあるだろうと。そのためにも、多くのファッション写真を集める仕組みを考える必要がありました。日本人は特に、自分の持ち物を人に見せるのに抵抗がある人が多いので、しっかりとした「理由付け」がなければいけません。そのため、人形のアイテムをインセンティブにすることを考えました。

――なるほど。そうだったのですね。ちなみに、そもそも森永さんがインターネットに興味を抱いたきっかけは何だったのでしょうか?

森永:就職活動をする時の軸となっていたのが、社会に出てどれだけ自分が市場に影響を与えられるかということでした。色々見ている中で、インターネットは、産業自体の歴史がまだまだ若いので、自分の頑張り次第で、早くから活躍できる可能性が十分にあるだろうと考えました。実際に、就職活動を行うにあたって、今はインターネット上から資料を取り寄せるのが当たり前ですが、何年か前までは紙で資料請求していたと聞きます。
それぐらい、インターネットって人の生活をがらりと変えてきたものなんだな、と。インターネット市場にやりがいと、更なる成長を感じて目指すようになりました。

――実際に私も「プーペガール」を楽しく使っています。例えば今年の秋冬はライダースやニーハイブーツ、ファーグッズが充実していましたし、いつも流行のアイテムをいち早く取り入れていますよね。情報収集はどのようにしていますか?

森永:そうですね、雑誌テレビもよく見ますし、ウィンドーショッピングや、街中のおしゃれな女の子を見て流行を感じたりします。でも一番は、スタッフ同士で「こういうのあったらカワイイよねー」ってワイワイ話し合うことかもしれません。会議でなくても、ランチ中に自然にブレストしていたり。

――スタッフの男女比はどのくらいですか?

森永:半々くらいですね。男性はエンジニアが中心で、デザイナーとか企画のものは女性が中心になって。華やかでカワイイアイテムがたくさんあることももちろん大切ですが、サービスとして使いづらかったら本末転倒なので、負荷の改善や、機能追加など常に話し合っています。

――ルイ・ヴィトンやコーチなどハイブランドとコラボレーションした、広告形態が面白いですね。ユーザーも、「プーペガール」内で新作のアイテムをゲットできるのはすごく嬉しいと思いますし。

森永:「プーペガール」に異動をしてまず「ブランドとコラボしたい」という気持ちが強くありました。ファッションが好きな人の興味の矛先には、「ブランド」って多かれ少なかれあると思うんです。そんな中、ラグジュアリーブランドで王様的存在のルイ・ヴィトンにまず提案をしにいったことが始まりです。

――そういったハイブランドの広告は、ネットではまだまだ珍しいと思うんですね。実現まで苦労したのでは?

森永:やっぱりコラボ内容が決定するまで、半年くらいかかりましたね。まず「プーペガールとは何か」から説明が始まって。でも苦労したかいがあって、ユーザーから「ブランドの服が着れるのが嬉しい」、「実際のコーディネートの参考になった」とかたくさんの嬉しい反応をいただけました。