アイルランドとのワールドカップ欧州予選プレーオフで、ハンドから決勝点をアシストしたFWティエリ・アンリに、一人のフランス人が激怒している。そのフラン人とは、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンド、エリック・カントナ氏だ。ただし、カントナ氏を怒らせたのは、アンリのハンドではなかったようだ。英紙『サン』に対し、カントナ氏は次のように話している。

「私がもっともショックだったのは、アンリが試合後にテレビカメラの前で相手選手(リチャード・ダン)を慰めていたことだ。彼をだましたところだったというのに! 私がアイルランドの選手だったら、3秒も待たずにアンリを殴っていただろう」

アンリはその後、再試合をすることがもっとも正しい解決策だとの見解を発表したが、すでにFIFAが再試合を行わないと決定した後であり、フランスサッカー連盟がそれを完全に支持しているため、アンリの発表は遅すぎた感がある。

だが、『フレンチTV』のアンケートで回答者の81%がフランスはW杯出場にふさわしくないと答え、88%がアンリのハンドをまったく認めないとしているように、フランス国民自身が、今回の本大会出場を正しくないと思っている。

一方で、アイルランド代表として65キャップを誇り、現在はイプスウィッチを率いるロイ・キーン監督は、次のように母国を批判した。

「私が代表監督だったら、ハンドのことを言うのではなく、むしろ選手たちに対し、なぜゴールチャンスであんなに守りが悪かったのかを問いただす。誠実さやスポーツマンシップなどを言うとき、アイルランドサッカー連盟はいつも同じことなんだ。実際は、アイルランドにもチャンスがあって、それを生かさなかったということだ」

ちなみに、英紙『サン』によると、アイルランドの清掃会社では、一部の作業員が用具の交換を望んでいるという。毎日「Henry」社のロゴと、用具に描かれている笑顔を見ることに耐えられないからだそうだ…。