今回の【ドラマの女王】は、話題の軽妙ミステリー『名探偵の掟』。面白いハズの東野圭吾の原作を『ラブシャッフル』でイケメンを演じたハズの松田翔太が主演し、映画『ニセ札』を監督し、自らも役者としてステップアップしたハズの木村祐一と、人妻の色香が香るハズの香椎由宇が共演。しかし、「どう料理するとこんなつまらないドラマになるのだ?」と言いたくなる程つまらないこのドラマ。キム兄名折れ、せっかくの“探偵役”なのに松田パパもお空の上でガッカリダヨ〜。


「どの作品が?」と言われても言えないが、父・松田優作のドラマも変なのいっぱいあったから(「夢千代日記」とか、ジョイナーのとか。あ!言ってるか。)若い翔太を責める気はまったく無いが、いくら初主演だからって探偵役を引き受けるのがちいと早すぎたのではないか。

松田翔太の魅力は、妹も放り飛ばすような荒っぽさ。今までは「花より男子」のF4などの男っぽい役で人気を掴んできた。彼は、偉大な父、女優の母、先に売れた兄、「渡鬼」に時々出てくる叔母と、いろいろなお家事情があって話題性が高く、どうしても父や兄と比べられてしまう、少々かわいそうな境遇の細マッチョ君である。

そんな翔太が、今回男くさい持ち味を封印して挑んだ名探偵・天下一大五郎は、「頭脳明晰・博学多才・行動力抜群の名探偵(自称だけど)。」という、よくある設定で、いつもわかりやすく探偵らしいフエルトの帽子と三つ揃えのスーツでビシッと決めている。

でも、肝心な推理がわかりにくい。記者は毎週だいたいテレビの前に座って『名探偵の掟』を見ている。第7話「黄部社長宅殺人事件」では、ゲストの大和田伸也が女装してすごく頑張っていた。だけど何が何だかよくわからない。郊外の邸宅を借りて撮影した絵もとてもキレイだし、コミカルな刑事の香椎もカワイイ。だけど、スッキリ事件が解決したように思えない。

そりゃ途中何か食べたり、トイレに立ったりしたのだが、どのドラマを見ていてもそれぐらいの事はする。ストーリーに引き込まれない、キャラクターに愛着が沸かない、ガーガーと暑苦しい木村による小ギャグもあんまり笑えない。ナゼなのだろう?そんなこんなで7回も『名探偵の掟』を見てしまっている。

記者は東野作品を一切読まないので、それで消化不良なのかもしれない。二宮和也主演の『流星の絆』も、福山雅治主演の映画『容疑者Xの献身』もやはりあまり引き込まれずヒットの理由がわからない。でも、たくさんの人があの両作品を「素晴らしい」と絶賛している訳だから何かしら素晴らしいのだろう。

本来体育会系である松田翔太が、主に頭脳で犯人を突き止める名探偵・天下一大五郎演じ、また松田が演じる天下一のキャラクターは、機敏に悪漢を退治したりする“よそで人気の探偵のイメージ”からかけ離れている。

この辺のギャップが、『名探偵の掟』の気持ち悪さを生んでいるのか。
(編集部:クリスタルたまき)

【関連記事】
平成のジャン・ヴァルジャン阿部寛と「学校は大丈夫?」大橋のぞみ『白い春』
キム兄やってくれた!映画『ニセ札』
裏のイケメンドラマ。深夜の異空間『漂流ネットカフェ』
毎週違う相手と・・・『ラブシャッフル』
“絆”見えず?中途半端な『流星の絆』。

-ITからセレブ、オタク、事件・事故まで。スルーできないニュース満載-
TechinsightJapan(テックインサイトジャパン)はコチラから!