知人女性を殴ったとして警視庁品川署に被害届を出された埼玉西武ライオンズ・大久保博元打撃コーチ、通称デーブ大久保だが、球団からの処分はなく、13日から始まったアジアシリーズではベンチ入りしている。

しかし、そんなデーブ大久保に、西武グループ内部から猛烈な批判が上がっていると、13日発売のスポーツ紙「東京スポーツ」が報じている。

ライオンズの母体となる西武グループでは、一貫して「殴っていない」と潔白を主張するデーブに対し、小林球団社長も、「今後については事実関係がはっきりするまでは様子を見たい」と話し、処分を見合わせ、アジアシリーズでのベンチ入りを許可している。

それでも、警察沙汰になったコーチに何らおとがめもない球団に対して、同グループ内からは不満が漏れた。後藤新体制になった西武ホールディングスは、鉄道株の早期再上場を目指し、コンプライアンス企業への転換を大々的にアピール中。傘下の球団も例外ではなく、昨年の裏金問題以降、現場にもコンプライアンス教育を徹底してきた。

そんな矢先に起こったデーブ大久保の騒動。昨年の裏金問題から、日本一奪回で西武グループの汚名返上といきたいところに水を差される格好となった。これでは、西武グループ関係者が怒るのも無理はないだろう――。