世界最北の町では死ぬことは禁止、その理由とは

以前にもフランスで「うっかり死んでしまうと重い処罰を受ける村」というのがありましたが、死んではいけないところは何もその村だけではないようです。

北極付近にあるノルウェーのロングイヤービエン(Longyearbyen)の町は、ある理由から死ぬことを禁じているのだそうです。

世界最北の町ロングイヤービエンは北極グマで有名で、町の人たちは常に凶暴なクマの危険にさらされていました。

北極クマ

しかし心配ごとはそれだけではないようです。

BBC NEWSによると、この町では病気になると、ただちに飛行機か船で別の場所へ移動させられます。死を迎えるのはあくまで移動先ということになるのだそうです。

北極付近

不運にもこの町で死を迎えてしまった場合、誰も葬ってはもらえません。

この小さな町の小さな墓地では70年前から埋葬の受け入れをしておらず、その理由は埋葬しても他の地域のように死体が腐敗や分解されることがなく、永久凍土状態となって遺体が保存されてしまうためです。

科学者たちが亡くなった人の細胞を調査すると、1917年に流行したインフルエンザのウィルスの痕跡があったそうです。

ロングイヤービエン

現在1500人もの住民が暮らしていますが、彼らはここで死ぬことができず、定年後の生活の心配を強いられているのです。

やむをえないとは言え、自分の生まれ育った土地を死に場所に選べないのは気の毒ですよね。

関連記事