16日のFAカップでチャンピオンシップ・リーグ(2部相当)に所属するバーンズリーに敗れたリバプール。この敗戦でラファエル・ベニテス監督に批判が集しているが、このスペイン人監督は「私は十分な実績を残している」と厳しい口調でコメントしている。

 大型補強を敢行して臨んだ今シーズンのリバプール。国内外でのコンペティションで優勝候補にも挙げられる存在であったが、シーズンが進むにつれて徐々に失速。FAカップ敗退に加え、プレミアリーグでは首位アーセナルに勝点19差の5位に甘んじるなど、ファンの期待を裏切るシーズンとなっている。

 それでもベニテス監督は、2004-05シーズンのチャンピオンズ・リーグ、さらに05-06シーズンのFAカップと、リバプール就任以降コンスタントにタイトルを獲得していると主張。決勝戦に進出する回数も多く、自身に集中する批判は不当なものだと不快感を露にしている。

「私がリバプールの監督に就任して以降の記録を見返してみるといい。我々は4つのトロフィーを獲得し、カップ戦の決勝を7度も戦っている。しかも、そのうち2回はチャンピオンズ・リーグだ。就任3、4年目でこれだけの記録を残せる監督がどこにいる? 誰にでも成し遂げられることではないと思っているし、私は自分の立場が危ういとは思っていない。我々のチームは若い選手が揃っている。将来の展望も明るいと言っていいはずだ」

 19日にチャンピオンズ・リーグの決勝トーナメントでインテルと対戦するリバプール。1回戦からイタリア王者と対戦する厳しい組み合わせだが、「インテルを叩いてチームに勢いをつけたい」と語るベニテス。アメリカ人オーナーとの確執が報じられるなど、解任の危機に立たされているベニテスにとって、2度の決勝進出経験を持つチャンピオンズ・リーグで本領を発揮したいところだ。