バイエルン・ミュンヘンのGMを務めるウリ・ヘーネスは、リバプールのラファエル・ベニテス監督を次期監督候補に挙げる一部報道について、完全に否定した。

 現在監督を務めるオットマール・ヒッツフェルトとの契約が今シーズン終了後に切れるバイエルン。いまだ契約更新の情報が流れないことから新監督の選定に動いているとの憶測が流れ、その有力候補にベニテスの名前が浮上していた。

 しかし、リバプールおよびベニテスと話し合いの場を設けたことはないと語るヘーネスは、ウインターブレーク中にヒッツフェルトと契約更新について話し合うとしている。

「我々は、リバプールに接触していないし、もちろんベニテスとも話していない。私とオットマール・ヒッツフェルトは仲の良い友人だ。そして、ウインターブレーク中にまず彼と話をすると約束を交わしている。その話し合いがうまく行かなければ、そのときにはじめて別の監督のことを考える。いずれにしても、オットマールと話すまでは、何も始まらない」

 バイエルン側が否定した噂について、ベニテス自身も「そういったビッグクラブの名前が出るのは、私の仕事が評価されている証拠で嬉しい。しかし、私はリバプールで満足している。まだまだやり残したことがあるし、長期間のプランニングをしているからね」と語り、ドイツが誇るビッグクラブでの監督就任を否定している。

 大型補強を敢行し、リーグタイトル獲得を目標に臨んだ今シーズンのベニテスだが、プレミアリーグで5位に留まるなど、いまだ本領発揮とはいかない様子だ。そして、試合ごとに選手を入れ替えるベニテスの采配にも批判が集まり始めていた矢先のバイエルン監督就任説。両陣営が否定する就任説だが、その成り行きには、イングランドとドイツの両国で大きな注目が集まりそうだ。