1986年のサッカー・ワールドカップ・メキシコ大会準々決勝アルゼンチン対イングランド戦で線審を務めた、ブルガリア人のボクダン・ドチェフ氏が、マラドーナがヘディングと見せかけて手でボールをゴールに押し込んだ、いわゆる“神の手”について、20年以上の沈黙を破った。ただし、そのコメントは人種差別的かつ支離滅裂で、どうせなら死ぬまで黙っていればよかったのにと言いたくなるようなものだ。

  ドチェフ氏は主審だったチュニジア人のアリ・ビン・ナセル氏に、ハンドを見逃した責任があったと非難。「欧州の審判なら、あんなゴールは絶対に認めなかっただろう。月に少なくとも1、2試合は重要なゲームを担当して、大試合のプレッシャーに慣れているからだ。ラクダしかいない砂漠で審判をやっていたナセルにはわからないだろうが」と言い放った。

  さらにドチェフ氏は、当時からハンドに気づいていたと語っているが、なぜその場で主審にアピールしなかったかについては、「今とルールが違い、当時は主審が認めたゴールに線審が異議を唱えることはできなかった」と弁解している。

  なるほどね。イギリス審判組織のキース・ハケット代表によると、規則は今も当時も変わらず、ドチェフ氏は主審に異議を唱えてよかったそうだけど。 【了】

■オリジナル記事:Linesman: I Saw the Hand of God Goal

■ブログ: ワールドカップ2006ブログ・オン・ブーツンオール・トラベルネットワーク(World Cup 2006 Blog on BootsnAll Travel Network )(2007年1月16日付)より

■筆者 シーン・キーナー(Sean Keener )氏:

  ワールドカップ2006ブログ・オン・ブーツンオール・トラベルネットワークは「32のチーム、64の試合、たったひとつの勝者」をキャッチフレーズに、サッカーW杯に関する情報を世界中から集めている。


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