マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、過去2シーズンに渡り圧倒的な強さでプレミアリーグを連覇したチェルシーについて、「イングランド中のサッカーファンが3連覇を望んでいない」と語った。

 マンUと激しい首位争いを繰り広げるチェルシーは、今週末にリバプールとの大一番を控えている。リバプールと言えば、ファーガソン率いるマンUと宿命のライバル関係にあるクラブ。しかしファーガソンは、リバプールファンからタイトル獲得を応援されるという“奇妙”な体験について、次のように語った。

「チェルシーはサッカーファンからあまり人気がないチームなのだろう。奇妙なことに、リバプールのサポーターですら、『あんたがプレミアで優勝しろよ』と私に言ってくる。これは驚くべきことだ。ただ、リバプールのファンは本当にいいサッカーを理解している。我々の戦いが評価されているのだと信じているよ」

 さらにファーガソンは、今シーズン限りのチェルシー退団が噂されるジョゼ・モウリーニョ監督についても語った。

「モウリーニョの去就については誰にも分からない。彼とは11月に夕食をともにしたが、現状には満足しているようだった。それに、彼は自分を特別視するような男ではないよ。試合後には一緒に一杯やることもあるし、自分をジョークのネタにして笑うこともある。他の監督と何も変わらないよ」

 国中のファンからチェルシーの3連覇阻止を託されたファーガソン。その任務遂行を誓う老将は、21日のアーセナル戦を前に、「新スタジアムへの移転でプレー環境が大きく変わっているはず。適応は簡単ではないはずだ」と、今シーズン唯一ホームで敗れている難敵への牽制も忘れなかった。