AFX通信によると、英国核燃料会社が売却入札にかけている米原発メーカーのWH(ウェスチングハウス・エレクトリック)をめぐり、東芝<6502>が50億ドル(約5750億円)で落札する見込みだ。英経済紙ファイナンシャル・タイムズが報じたもので、関係筋によると26日の取締役会で正式に決定する模様。昨年7月に売却方針が示された際、市場では20億ドル程度で落札されるものとみていたが、米ゼネラル・エレクトリックに日立製作所<6501>、三菱重工業<7011>の企業連合などの買収合戦が激化し、買収額がつり上がったようだ。ただ、GEの積極的な経営手法は今後の主要な戦略地域とみられる中国での契約を取り逃がす恐れもあり、その点で東芝はWHの経営に自由度を与える姿勢を示しており、評価されたとみられている。ただ、米国の原子力政策にもかかわることから、ブッシュ米大統領や複数の企業から米国企業による買収が強く提案されていた。 【了】