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ハガーティーが調査した市場価格

保険会社であるハガーティーは2015年からクラシックカーの価格推移を記録し、クラシックインデックスを設定している。

今回発表された最新のデータが大変興味深かったため、紹介しよう。

例えば、みなさんご存知のマツダMX-5(日本名:ロードスター)1.6iは4月より8.5%も価格が上昇しており、購入しておかなかったのが無念だ。

同様に、フェラーリ308GTBの価格は11%近く下落しており、所有している人は早めに売っておけばと感じているはずだ。

ほかにはどんなクルマでどのような価格の変化が起こっているだろうか。データを詳しく見てみよう。

2018年 価格が上がった/下がった中古車

フェラーリ308GTB

4月からの価格上昇率:-10.7%

はじめは値下がりしてしまったフェラーリから。ピニンファリーナがデザインし、シャープなノーズを持つV8マシンだが、2018年後半ではあまり売買が行われず、この期間に価格が下落した全体の26%に仲間入りしてしまった。

ポルシェ924 ラックスクーペ

4月からの価格上昇率:+5.6%

308GTBとは対照的に、ポルシェ初のフロントエンジンスポーツカーとして知られる924の価格は上昇した。平凡なパフォーマンスや911とは似ても似つかぬスタイリングは長年嘲笑されてきたが、年を経るにつれてそれも変わってきたようだ。派生モデルのラックスは、4月から6%近く価格が上昇している。

フィアット500F

4月からの価格上昇率:+4.3%

60年代の象徴とも言えるフィアット500。経済的な500ccのエンジンを積んだイタリアの国民車は手頃だが、ハガーティーの発表した資料を見る限り、4月の時点で投資しておくべきだった。少なくとも、フリップトップ仕様である500Fには言える話だ。

アルファ・ロメオ1750 GTV クーペ

4月からの価格上昇率:+5.4%

60年代後半に登場したジュリアGTVの後継モデル。シャシやエンジンが変更され、4灯ヘッドライトを持つ1750 GTV クーペは現在でも魅力的なクーペだ。

ウィリスMB ジープ

4月からの価格上昇率:-8.6%

英国の行動では滅多に見かけないが、ウィリスMB ジープは1940年代に生まれ、至るところで軍用に使用されたモデルだ。

世界初の量産四輪駆動車だが、価格は徐々に落ちつつあり、ここ8ヶ月で9%近く下落した。

フォルクスワーゲン・ビートル1200(オーバルウィンドウ)

4月からの価格上昇率:+0.9%

市民の足として生まれたビートルは、60年代を代表する量産車のひとつである。何百万台と生産されたにも関わらず、クラシックカーとしての魅力を持ちあわせているようで、ここ数年で徐々にだが、確実に価格が上昇しつつある。

相変わらず初期の1200ccモデルがトレンドで、丸いリアウィンドウが特徴だ(1958年に四角のガラスに改められた)。

BMW 2002tii

4月からの価格上昇率:+4.3%

ハガーティーが調査した中でも、最も価格が上昇したモデルのひとつがBMW 2002tii。この70年代初期ののセダンは2ℓのインジェクションエンジンを搭載し、最高速は185km/hに達した。キドニーグリルなど、現在まで何十年と続いているBMWのスタイリングを確立したモデルだ。

アストン マーティンDB4

4月からの価格上昇率:-3.5%

DB4は古典的なGTのスタイリング、軽量な6気筒エンジンのパフォーマンスなど、発表から60年を経た今も人々の心をとらえ続けている。

しかし、高価なクラシックカーは常に価格の変動と表裏一体で、DB4も例外ではない。25万ポンド(3588万円)を超える価格帯だが、今年4月からは3.5%ほど下落している。

アストン マーティンDBS ヴァンテージ

4月からの価格上昇率:+1.6%

DB4とは対照的に、330psのパワフルなDBS ヴァンテージはここ8ヶ月で徐々にだが確実に価格が上昇している。

長い間10万ポンド(1435万円)あたりを推移しているが、DBSは先代と同じように、今後も確実に価格が上昇していく見込みだ。