マドリー時代にはユーベ戦で幾度となく鮮烈なゴールを決めてきたC・ロナウドだが、そんな偉大なクラッキをカルチョのファンはシビアに見ている。 (C) Getty Images

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 7月10日、ユベントスはレアル・マドリーからクリスチアーノ・ロナウドの獲得を発表。イタリア・メディアは、スーパースターのセリエA到来に沸いている。

 チャンピオンズ・リーグ(CL)で前人未到の3連覇を含む通算5回の優勝を成し遂げ、バロンドールも計5回受賞。リオネル・メッシと並ぶ当代きってのスターのC・ロナウドがやって来るとあり、カルチョの国の熱狂はすさまじい。

 比較されるのが、ナポリの英雄ディエゴ・マラドーナがバルセロナから移籍した時や、やはりバルセロナから元ブラジル代表の“怪物”ロナウドがインテルに加入した時だ。

 イタリア紙『Gazetta dello Sport』は、時代が異なる3つのビッグディールについてアンケートを実施。最高の補強は誰だったかを読者に尋ねている。1万4000人超のユーザーのうち、49%と半数近くが選んだのは、“怪物”ロナウドの移籍だ。一方、今回のC・ロナウドを選んだのは32%。マラドーナの移籍は19%にとどまった。
 
 ただ、マラドーナはナポリに2つのスクデットをもたらした。一方で、ロナウドはインテルでリーグ優勝を味わえていない。C・ロナウドは、ユーベでタイトルを獲得できるだろうか。

 リーグ7連覇中、4年連続国内2冠を達成した絶対王者が、1億ユーロ(約130億円)以上を投じてC・ロナウドを獲得したのは、悲願であるCL優勝のためだ。イタリアで3冠を遂げたのは、2010年のインテルしかいない。

 はたして、C・ロナウドを手に入れたユーベは、トリプレテ(3冠)を実現させられるのか。『Sport Mediaset』のアンケートでは、1万3000人弱のユーザーのうち、55%が「イエス」と回答。「ノー」の45%を上回った。若干ながら、夢の3冠を信じるファンが多いようだ。

 その悲願達成のためには、当然、C・ロナウドの得点力が欠かせない。がしかし、イタリアは言わずと知れた守備の国だ。ストライカーにとって最も難しいリーグとも言われるセリエAでも、これまでのようにゴールを量産できるだろうか? 『Sky Sport』のアンケートでは、62%が「ノー」と回答。さすがのC・ロナウドでも、得点数は減るとの予想が多かった。

 2018-19シーズン、C・ロナウドとユベントスは、どのようなサッカーを見せ、どういった結果を導き出すのか。その戦いから目が離せない。