ウェルベック&ウォルコット躍動のアーセナルが吉田欠場のセインツに圧勝!《FAカップ》

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▽FAカップ4回戦のサウサンプトンvsアーセナルが28日にセント・メリーズ・スタジアムで行われ、アーセナルが5-0で圧勝した。サウサンプトンのDF吉田麻也は、ベンチ入りも出場機会はなかった。

▽プレミア11位のサウサンプトンと2位アーセナルが対峙した一戦。ミッドウィークに行われたEFLカップ準決勝でリバプールを破り、決勝進出を決めた公式戦3連勝中のサウサンプトンは、負傷のファン・ダイクら多数主力を温存し、公式戦9試合連続先発出場中だった吉田もベンチスタートとなった。

▽一方、公式戦6戦無敗と好調を継続するアーセナルは、EFLカップで苦杯を舐めたサウサンプトンとのリベンジマッチに向けてサンチェス、エジル、ジルー、コシエルニーら主力を温存。それでも、ウェルベックやウォルコット、チェンバレンなど実力者が先発に名を連ねた。なお、直近のバーンリー戦で退席処分を受け、幾つかの問題行為で4試合のベンチ入り禁止処分を受けたヴェンゲル監督に代わって、この試合ではボールドコーチが暫定指揮官を務めた。

▽アンカーにナイルズ、セントラルMFにチェンバレン、レイン=アデライドを置く攻撃的な[4-3-3]の布陣を採用したアーセナルは、立ち上がりからウェルベック、ルーカス・ペレス、ウォルコットの3トップのスピードを生かして攻勢に転じる。すると15分、ナイルズから縦パスを受けたペレスのスルーパスに抜け出したウェルベックが巧みなループシュートを流し込み、早々に先制点を奪った。

▽この先制点で勢い付くアーセナルは、若手と控え選手が多く守備の局面で連携の拙さを露呈するホームチームに対して、その後もワンサイドゲームを展開。22分にはチェンバレンの絶妙なロングフィードに反応したウェルベックが巧みなファーストタッチでDFを振り切り、GKとの一対一を制して2点目を奪取した。

▽一方、立ち上がりからほとんど良いところがないサウサンプトンも20分を過ぎてようやく反撃を開始。24分には相手GKオスピナの不用意な飛び出しを突き、ボックス内のホイビュルクが無人のゴールへシュートを狙うが、枠を捉え切れない。続く26分にはボックス内に抜け出したロングに決定機も、ここはGKオスピナのファインセーブに阻まれた。

▽続けて冷や汗を欠いたアーセナルだったが、このピンチを無失点で切り抜けると、前半のうちに試合を決める。35分、左サイドで相手のミスを突いたウェルベックがペレスとの長いワンツーでボックス左ライン際に抜け出し、マイナスに折り返す。ここでうまくDFの背後からニアに飛び出したウォルコットがワンタッチで押し込んだ。

▽ウェルベックの全ゴールに絡む活躍によって3点リードで試合を折り返したアーセナルは、後半も相手の背後を積極的にミドルレンジのボールで狙い、決定機を創出する。53分にはベジェリンに決定機も、右足のシュートはGK正面を突いた。

▽メンバーを落としているといえども、ホームでこれ以上相手に好き勝手許したくないサウサンプトンは、65分にタディッチ、レドモンドと主力アタッカーを同時投入。対するアーセナルは殊勲のウェルベックを下げ、調整のためにサンチェスを送り出した。すると、この選手交代が試合を動かす。

▽69分、味方からの短いスルーパスに反応したサンチェスがボックス右ライン際から折り返すと、ボックス中央のウォルコットが右足のインサイドシュートでゴール左に流し込み、ウェルベックに続いてこの試合2点目を記録した。

▽その後も低調なセインツ相手に思い通りの試合運びを見せるアーセナルは、85分にロングカウンターからボックス付近までドリブルで運んだサンチェスのプレゼントパスをウォルコットがきっちり流し込み、ハットトリックを達成した。ウェルベックとウォルコットと控えアタッカーの躍動で好調セインツに圧勝のアーセナルが、FAカップ5回戦進出を果たした。