10月1日に開幕したパリモーターショー16で、レクサスのコンパクトSUVの将来像を示すコンセプトカー「UX Concept」がワールドプレミアされました。

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現行モデルのレクサス「NX」よりも230mm短く、55mm広く、125mm低い、走りを予感させるクーペライクなプロポーションを採用しています。

中でも、スクエアなオーバーフェンダー内に収まる21インチのアロイホイールや、見慣れないタイヤが目を引きます。

サイドウォール部に彫刻的なデザインが施され、オフロードでの高いグリップ性能をイメージさせると共に、アロイホイールのスポーク部との連続感を出すことで、ホイールがより大きく見えます。

このタイヤは「Goodyear」が同モデル用に専用開発したもので、「アーバン・クロスオーバー」のイメージを表現しているそうです。

走行時のタイヤ空洞共鳴音のピークを減衰(タイヤ内面にポリウレタンフォームを装着)し、ロードノイズ低減に寄与する「サウンド・コンフォート・テクノロジー」や、タイヤ内に埋め込んだセンサーにより、タイヤ内のエア圧や発熱温度などを車載コンピュータに送信する「チップ・イン・タイヤ・テクノロジー」を採用。

また、パンク等で完全にエアが抜けた状態でも、強化したサイドウォールにより、最高で80km/hの走行が可能な「ランオンフラット・テクノロジー」を採用しています。

レクサスは昨年3月のジュネーブショーに出展したコンセプトモデル「LF-SA」にもGoodyear製の新機能を持たせたタイヤを装着していました。

「Triple Tube(トリプルチューブ)」と称するこのタイヤでは、トレッドに3本のチューブを備えており、走行中の速度などのシチュエーションにあわせて内側/中央/外側の空気圧を自動調整し、タイヤを変形させることが可能になっています。

例えば全てのチューブの空気圧を高めれば、転がり抵抗が低減されて燃費が向上。

また雨天時には左右チューブを減圧。中央部のみが接地することで極細タイヤのようになり、ハイドロプレーニング現象を起き難くすることが可能というもの。

また一昨年のパリモーターショーに出展したトヨタ「C-HR Concept」にも、やはりGoodyear社が提案する発電するタイヤ「BH‐03」が装着されていました。

こちらは、走行中に発生する路面との摩擦熱や、駐車時に吸収した太陽熱を電力に変換したり、走行中のタイヤ変形エネルギーを利用してカーカス層に張り巡らせた圧電素子で発電、その際の電力で駆動用2次バッテリーを充電する仕組み。

このようにトヨタ自動車は今回を含め、3度に渡って新機能を持たせたコンセプトタイヤを披露しており、将来の市販車への採用を示唆している可能性が高そうです。

「発電するタイヤ」が実現した際には、自動車業界に大きなインパクトを与えそうで、今後の技術開発が期待されます。

(Avanti Yasunori・画像:Lexus、Goodyear)

【関連記事】

トヨタ次期プリウスベースのコンセプトカーに「発電タイヤ」を搭載していた!
http://clicccar.com/2015/07/24/319046/

【関連リンク】

Lexus UX コンセプト
http://www.lexus-int.com/motorshow/2016-paris-motor-show/?contents=ux

Goodyear
https://corporate.goodyear.com/en-US/media/news/goodyear_presents_th.html

タイヤに新機能を搭載!レクサスとグッドイヤーがコラボレーション【パリモーターショー16】(http://clicccar.com/2016/10/06/405200/)