手のひらサイズのコミュニケーションパートナー「KIROBO mini(キロボ ミニ)」

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つぶらな瞳で見つめ、心配そうに問いかけてくる。

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「嫌なことがあったの?」

トヨタ自動車は、10月4日(火)から10月7日(金)に開催される「CEATEC JAPAN 2016(シーテック ジャパン 2016)」にコミュニケーションパートナー「KIROBO mini(キロボ ミニ)」を出展。今冬に東京と愛知の一部販売店で先行販売することを発表した。

「KIROBO mini」は高さ10センチ、重さ183グラムの手のひらサイズのロボット。話しかけた相手の方向に顔を向け、体を動かしながらの会話ができ、内部にはカメラを搭載し、人の表情を認識することで感情を推定した動作や会話も行う。

設定は5歳時程度。コミュニケーションを通じて相手との思い出や好みを記憶することで、会話を通じた成長や変化も見せる。

開発責任者であるトヨタの新コンセプト企画室主査を務める片岡史憲氏は、「他人が話したことでアドバイスするのではなく、自分の発した言葉を記憶してくれて、あるタイミングで話してくれる。自分の言葉がもう一度返ってくることによって、自分で自分の背中を押すことができたら」と狙いを語る。

様々な仕草や会話は、本体と専用アプリをインストールしたスマートフォンをワイヤレスの近距離通信規格であるBluetooth(ブルートゥース)でつなぐことで実現。サービス対応車両やトヨタホーム株式会社が提供するエネルギー管理サービスと連携することで、車や住宅から情報を取得し、「今日はいっぱい走ったね」「お風呂が沸いているよ」という会話も可能となる。

20万円以上が主な価格帯となる家庭型ロボットの中で、「KIROBO mini」の本体価格は3万9800円(税抜)。専用アプリの使用料は月額300円程度を予定する。今後は今冬の先行販売に向けて、インターネットでの事前予約を受けていく。

「人に寄り添い、心を動かす」という理念を、車とは違う形で表現した新たなモノづくりのチャレンジである「TOYOTA HEART PROJECT」の一環として、3年以上の開発期間を経て生まれた。「トヨタ自動車はこれまで、“完成車”を世の中に送り出してきましたが、今回ははじめて“未完成”の商品を世の中に出すことになります。コミュニケーションを通じて育っていき、パートナーシップをともに築いて頂くことで、お客様のパートナーに近づいていく」と、片岡氏は思いを込める。

トヨタの英知が結集されたコンパクトサイズで、持ち運びも可能な「KIROBO mini」。“おでかけ”の新たなおともとしてもぴったりとなっている。【ウォーカープラス編集部/コタニ】