マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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日米通算115三塁打&3000安打まで11本、11度目球宴選出へ「出場に価する」??

 2日(日本時間3日)に敵地でのブレーブス戦に「1番・ライト」で3試合ぶりに先発したマーリンズイチロー外野手が、第2打席に右中間に適時三塁打を放った。これで日米通算115三塁打となり、福本豊氏が持つ日本記録と並んだ。メジャー通算3000安打まで11本と迫る背番号51の好調ぶりに、地元番記者はツイッターで「イチローはオールスターに選ばれるべきではないのか?」と問題提起している。

 エース右腕ホセ・フェルナンデスが打たれ、マーリンズが1-9で惨敗した試合で、イチローの長打が光明となった。2点ビハインドの3回2死二塁、カウント2-2から5球目外角チェンジアップを捉えると、打球は右中間へ一直線に飛ぶ三塁打に。今季初となる三塁打は日米通算115本目で、福本氏の持つ日本記録に並んだ。

 活躍目覚ましいベテランの姿に、マーリンズを17年間取材する地元紙「マイアミ・ヘラルド」のクラーク・スペンサー記者が”提言”した。自身のツイッター上で「この場を借りてコメントを求めます。イチローはオールスターチームの出場権を保証されるべきではないか? 157打席で打率.344」と、フォロワーたちの意見を求めた。

 このアンケートに対して、地元ファンは「イチローは全世界チームとして出場に価する」と反応。オズナやフェルナンデスらオールスター級の活躍をするチームメイトに加え、「イチロー出場は再考の必要はない。イチは2016年に大復活を遂げた」と選出を“断言”するファンも。さらに、「最終投票候補にするか、2001年のカル・リプケンのような扱いが相応しい」と、2001年に現役引退を表明した鉄人リプケンが選出されたように、特例適用を提案する声もあるなど反応はさまざま。だが、大半はイチローのオールスター選出を支持するものだった。

反対意見もあり、「シーガーが選ばれないなら…」とLAファン

 地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」の担当リポーターを務めるクレイグ・ミネルビーニ氏も反応し、問題提起に同意した。「イエス。(球宴の)各チームが1つずつ、今季の打数にかかわらず“キャリア”を通じて活躍するオールスター選手枠を持つべきだ」と、特例でイチローの11度目球宴出場を認めるべきだとしている。

 一方、数少ないが反対票も存在する。“控え選手”イチローが出場することになれば、球宴出場にふさわしい“レギュラー”が1人割を食うことになる。「見てみたいけれど、ホセ、オズナかラモスを先んじることはない」という声や、「コーリー・シーガーが選ばれていないなら間違いなくノーだ」というドジャース・ファンも存在した。

 打率.229というキャリア最悪の成績だった昨季から、驚異のV字回復を果たしたイチロー。4番目の外野手という立ち位置から規定打席には到達できず、球宴選出への大きな足かせとなっているが、地元ファンやメディアは、レジェンドの球宴“降臨”の是非で大いに盛り上がっている様子だ。