「知能」について改めて考えてみると、かなり幅広い意味があることがわかります。ほとんどの人は、あるものについてはとても能力が高く、それ以外のものはそうでもありません。心理学者のHoward Gardnerは、以下のインフォグラフィックにまとまっているように、人間には複数の知能があると主張しています。

知能というのはこれまで遺伝的に受け継いだり、後天的に学習したひとつの特質だと考えられてきましたが、Gardnerは著書『Frames of Mind: The Theory of Multiple Intelligences』の中で異なる見方を示しています。

最近はそれとは正反対で、知能は複数あり、独自の強味を持った知性がそれぞれ完全に独立していると考える研究者が増えています。生まれたとき、頭脳はかなり限定的です。先天的に備わっている知性や領域に相反するようなことを教えるのは、意外と難しいものです。

すべての心理学者が、Gardnerのように複数の知能があると考えていはいませんが、そう考えるのが妥当だと考える心理学者は多いです。たとえば「infed.org」では、先生や教授がGardnerの考え方をいかに利用しているか説明しています。

...この考え方は、教育者が日々経験している、生徒はそれぞれ違ったやり方で、考えたり学んだりする、ということを証明しています。また、このような考え方によって、教育者はカリキュラムの評価や教育の実践を、整理したり、反映したりしています。そして、この反映によって、多くの教育者が新しいアプローチを発展させることにつながり、教室の中の幅広い生徒のニーズに合ったより良いものになります。

この考え方は、自分の強味と弱味を見つけるのに役に立つので、それを適切に伸ばしたり、補ったりすることもできます。「Funders and Founders」では、デザイナーで作家でもあるMarc Vitalが、Gardnerの提唱する9つの知能のタイプを、以下のようにインフォグラフィックにまとめています。


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(最上段右の緑から時計回りに)

自然的生きものを理解し、自然を読む

音楽的
音、音程、階調、リズム、音質を聞き分ける

論理的・数が雨滴
物を数量化したり、仮説を立て、証明したりする

実存的
人はなぜ生き、死ぬのかという疑問に取り組む

対人的
他人の感情や真意を感じ取る

身体的・運動感覚的
頭と体を連動させる

言語的
自分の言いたいことを表現する適切な言葉を見つける

個人的
自分の感情や欲求を理解する

空間的
立体的に(3次元で)世界を視覚化する


9 Types Of Intelligence | Funders and Founders

Kristin Wong(原文/訳:的野裕子)
Photo by A Health Blog/Flickr (CC BY-SA 2.0).