バルセロナFWリオネル・メッシに憧れるアフガニスタンの5歳の少年が、ポリ袋でつくったユニフォームを着てネット上で話題となったエピソードは記憶に新しい。だが、心温まる物語は、悲劇的な結末を迎えていた。イギリス『スカイ』などが報じている。

アフガニスタンのムルタザ・アフマディくんが、兄がつくったポリ袋のユニフォームを着てサッカーに興じている姿が世界で感動を呼んだのは、つい最近のことだ。話を聞きつけたメッシが、サイン入りの本物のユニフォームを贈る“神対応”をしたことも、世界のサッカーファンを笑顔にさせた。




だが、世界中に顔と名前が知られるようになったことで、アフマディ家は思わぬ被害に遭うようになってしまった。父アリフさんによると、電話による脅迫が相次ぎ、「生活がひどくなった」ことで、パキスタンに移住したという。顔が知られ、ムルタザくんが誘拐されることへの恐怖もあるそうだ。

アフガニスタンを離れたくはなかったというアリフさんは、「財産をすべて売って、家族をアフガニスタンから連れ出しました。息子やほかの家族の命を救うためです」と話している。

また、アフガニスタンサッカー連盟は以前、ムルタザくんとメッシが会えるようにセッティングすると約束したが、これはまだ実現していない。アリフさんは「でも、息子はいつか憧れのメッシと会いたいと望んでいる」と、ムルタザくんとアイドルの対面の日が訪れることを願った。