【予想スタメン】けが人多数もチーム状況は良好…清水が流れを変える勝利を目指す

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■湘南ベルマーレ チーム力のボトムアップが感じられる

 貴重なアウェー連戦だったと言えるだろう。第11節甲府戦ではロングボールで押し込んでくる相手の攻撃に粘り強く対応し、大槻周平の鮮やかなミドルとともに1−0で勝点3を掴んだ。互いに高い集中力を研ぎ澄ませた前節の柏戦では、怯むことなく攻守にスイッチを入れ続け、スコアレスドローで勝点1を分け合った。

 いずれの試合もチームとして大切にする球際の強さや走力を発揮し、攻撃的な姿勢とリスクマネジメントの両立を図りながら勝ち点に結んでいる。ともに0−3で敗れた第7節横浜FM戦や第9節名古屋戦をはじめ、ここまでの戦いから学び、それを糧としていることは、たとえば失点の減少にも表れている。

 直近のナビスコ杯松本戦は、幸先よく先制するもその後チャンスをつくりながら決め切れず、自分たちのミスから一度は同点に追いつかれるという苦い展開ではあったが、再びゴールを奪って突き放し2−1の勝利を収めた。勝点3とともに得られる反省材料は貴い。加えて、ナビスコ杯は2勝2分と負けを知らない。メンバーの入れ替わりもあるなかで、誰が出ても変わらずに球際の強さや走力を表現し、且つ結果も残しているところにチーム力のボトムアップを見る。

 今週末はホームに清水を迎える。現在16位に沈んでいる彼らだが、湘南にとって過去の対戦成績はよくない。リーグ戦に限れば今季ホームでは1勝しかしていないことも併せて、過去を払拭したい。(隈元大吾)

■湘南予想スタメン
3-4-2-1
GK
秋元陽太
DF
遠藤航
アンドレ・バイア
三竿雄斗
MF
藤田征也
石川俊輝
永木亮太
菊池大介
大槻周平
高山薫
FW
アリソン

■清水エスパルス ヤコヴィッチ、平岡の不在は大きな痛手

 第11節の神戸戦でようやくリーグ2勝目を挙げた後、公式戦2連敗。だが、けが人の多さを除けばチーム状態は悪くないだけに、今節で勝てれば再び良い雰囲気が出てくる可能性は大いにある。

 前節横浜FM戦の前半も相手のシュートはわずか1本に抑えるなど、自分たちのペースで試合を進めていたが、勝負どころでのわずかなプレーの質の差が結果に直結してしまった。そこは継続的なチームの課題だが、逆に自信やきっかけをつかめば、流れも変わってくるだろう。

 また、水曜日のナビスコ杯名古屋戦では若い選手たちが好プレーを見せてチームに良い刺激を与え、大榎克己監督も彼らの起用を示唆している。身体に違和感を抱える選手が多かった主力組を休ませることもでき、誰が先発起用されるかは予想しにくいが、チームを活性化させる存在が増えたことは間違いない。

 ただし、ヤコヴィッチの出場停止に加えて、DF陣の大黒柱である平岡康裕をけがで欠くのは非常に痛いところ。湘南の前線には高さがないので、福村貴幸や六平光成でも対応できるだろうが、ルーキーの松原后にも期待したい。

 攻撃陣でも、村田和哉が再び負傷したのは痛いが、名古屋戦で活躍した北川航也、金子翔太、高木善朗、水谷拓磨、石毛秀樹などフレッシュな戦力が控えている。ハードワークや切り替えの速さを武器にする湘南に対して、そうした若手がどれだけ動き回るかという部分は、内容にも結果にも大きな影響を及ぼしそうだ。(前島芳雄)

■清水予想スタメン
3-4-3
GK
杉山力裕
DF
三浦弦太
杉山浩太
福村貴幸
MF
河井陽介
六平光成
八反田康平
ミッチェル・デューク
FW
大前元紀
長沢駿
ピーター・ウタカ