今年の群像新人文学賞を受賞した、21歳の現役大学生・豊永浩平さんの『月ぬ走いや、馬ぬ走い』(ちちぬはいや、うんまぬはい)が大きな話題を集めています。本作では戦争末期から現代にいたる沖縄を舞台に、時代も年代も異なる全14人のモノローグを組み合わせて、時空を超えた壮大な物語が展開されていきます。戦争中の日本兵から戦後の学生運動家、現代のヤンキー中高生や小学生まで、現在と過去を行きかいながら次々と変化するダ