ドラマ「ブギウギ」(NHK)で描かれるように、笠置シヅ子の歌手引退(1957年)を周囲は歓迎しなかったのか。ノンフィクション作家の砂古口早苗さんは「ドラマとちがって、笠置シヅ子は楽曲を提供してきた服部良一にも、誰にも相談することなく、自分ひとりで引退を決めた。服部は、笠置が1985年に死去したときは『見事な引き際』とコメントしたが、引退当時は自分の曲が忘れ去られてしまうという怒りを感じたようだ」という――。