【画像】「日本の夜と霧」「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」……すべてが事件だった。追悼、大島渚

本文中でとりあげられなかったが、「日本春歌考」(1967年)も大島渚監督の傑作のひとつ。一言でいえば男子高校生たちの性的な妄想を映像化した作品なのだが、それだけではなく当時の世相風俗やら国家や差別の問題やらさまざまな要素がギュッと詰まっていて、容易に説明を許さない。劇中、雪のなかを白地の黒の日の丸を掲げて行進するデモ隊の撮影は、制定後初めて迎えた建国記念の日(1967年2月11日)にロケが行なわれた。同作の公開はそのわずか12日後であったというから、その素早さに驚かされる。このほかにも大島は、劇映画のなかにドキュメンタリーの要素も積極的にとりこんだ。

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