3Dプリンターが登場して以来、食べ物などさまざまなものを3Dプリンタで出力する技術が開発されています。そんな発展著しい3Dプリンティング分野に、世界で初めて電気配線を出力し、電子回路を組み込んだオブジェクトの作成が可能な電子3Dプリンター「Voxel8」が登場しました。

Voxel8: 3D Electronics Printing

http://www.voxel8.co/

Voxel8がどのような製品かは下記のムービーから確認できます。

Voxel8: The World's First 3D Electronics Printer - YouTube

こちらが世界初の電子3DプリンターのVoxel8です。



通常の3Dプリンターはプラスチック樹脂を使用して立体オブジェクトを出力できますが、Voxel8はプラスチック樹脂に加えて導体インクを使用して電気配線の出力が可能になっています。



一般的な3Dプリンターと同じようにオブジェクトをプラスチック樹脂で出力中。



土台の部分が完成したら3Dプリンターを止めて、電子回路を埋め込みます。



そのまま3Dプリンターを動作させると、電気配線を出力してくれるというわけ。



電気配線の出力ができたら、その他の部分をプラスチック樹脂を使って仕上げます。



シンプルな555タイマーの完成。



出力した555タイマーのレントゲン写真を見ると、回路にきちんと電気配線が接続されていることがわかります。



555タイマーよりも複雑な構造をしているクアッドコプターもこの通り。



Voxel8は2015年後半に発売が開始される予定で、値段は8999ドル(約107万円)です。Voxel8を開発したのはハーバード大学のJennifer Lewis教授で、同製品は3Dプリンターで可能なことを電子機器分野にまで拡大することを目標として開始されたプロジェクトの一環でした。Voxel8が3Dプリンティングと電子機器分野をつなぐほどのデバイスになるのかどうか、今後に期待がかかります。