中国メディアの環球網は30日、米ブルームバーグを引用し、中国の貧富の格差はすでに米国を超え、貧富の差が世界でもっとも大きな国の1つになったと伝えた。(イメージ写真提供:(C) Yulia Zhukova/123RF.COM)

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 中国メディアの環球網は30日、米ブルームバーグを引用し、中国の貧富の格差はすでに米国を超え、貧富の差が大きな国の1つになったと伝えた。米ミシガン大学が中国国内の5カ所の大学が行った6種類の調査に基づき、中国のジニ係数を計算したところ、2010年は0.55となったという。

 ジニ係数は0以上1以下の数値で表され、1に近いほど格差が大きいことをあらわす。0.2-0.3では「相対的に富が平均的に分配されている」、0.3-0.4では「富が比較的合理的に分配」と見なされる。ジニ係数が0.4以上になると「貧富の格差」が広がり、社会騒乱が多発する場合があるとされる。

 記事は、1980年から2010年の間に中国の貧富の格差は2倍に広がり、現在は「重大な不平等の状態」であるとのミシガン大学の報告を紹介。同報告によれば、多くの中国人が貧富の格差の問題を、腐敗や失業問題よりも重大な問題と認識していることも伝えた。

 同報告は、米科学アカデミーの会議期間中に正式に発表される予定で、記事は「中国の民衆は所得格差が重大な社会問題となっていることを認識している反面、同問題に対する許容度も高い」としている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Yulia Zhukova/123RF.COM)