ロータス世田谷のYTTプロ練習で汗を流す日沖発。日沖の解説には「なるほど」が詰まっている (C)MMAPLANET

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7日(金)、東京・世田谷のロータス世田谷で汗を流す日沖発の姿が確認された。新たにUFC中継を開始するFOX bs238で解説を務めるための東京滞在。日程を1日繰り上げ、東京での出稽古を敢行した日沖に解説という仕事について尋ねた。

――日沖選手が八隅孝平率いるロータス世田谷で北岡悟選手や宇野薫選手、BJ選手らと練習をする機会を目にすると思ってもいませんでした。

「今回、FOX bs238で中継されるUFC on Fuel 10の解説をさせて頂くことになり、土曜日から東京に来る予定だったんです。で、ちょうど今週はAliveの後輩の久米鷹介が東京や横浜のジムを回って出稽古に来ていたので、僕も1日早く入って久しぶりに東京で練習してみようと思ったんです」

――東京で練習をするのは、いつ以来ですか。

「Hide’s Kickの三好さんにレスリングを習ったり、そういう技術練習は機会を見ては行ってきたのですが、プロ練習のスパーリングに参加するのは、もう相当前からやっていないです。いつだろう? 中京の人間は数字と体幹が弱いの(※出稽古中の久米鷹介の口癖)で(笑)」

――どのジムで練習をする予定なのですか。

「ロータスさんを終えて、今日の夜はパラエストラ八王子さんにお世話になって、明日は午前中にDEEPジムで練習させていただく予定です。少しでも時間を有効に使えればと思って、久米の真似をしてみます(笑)」

――今回、日沖選手には解説という仕事について、少し話を伺いたいと思います。これまでひかりTVのUFC中継とUFC MACAOのパブリック・ビューイングで解説をされてきました。

「あとはサムライTVさんのプロ修斗中継でも、させていただいたことがあります」

――解説の仕事に対して、どんな印象を持っていますか。

「僕が向いているかどうかでいうと、向いていないと思います(笑)。滑舌が悪いですし(苦笑)。声も通らないですから。だいたい中京の人間は滑舌が悪いんです(笑※久米鷹介は滑舌の悪さで有名)。でも、解説をするのは好きなんです。試合を真剣に見るのが好きですから。

解説の仕事がなくても、試合の映像や中継はよくチェックする方なんで。ブースで画面を眺めて、仕事として見ると集中力も高まり、本当に良い機会を頂いていると思います」

――ひかりTVのUFC中継で、ご一緒させていただくことがあるのですが、滑舌が悪いとは全く思わないですし、MMAとしての知識が本当に深いので、凄く勉強させてもらうことが多いです。

「そうですか?  ありがとうございます。全体的な流れを見るのが好きなんです。ボクシングの先生が、ボクシングに限らず、知識のないスポーツでも『コイツは勝つぞ』って、佇まいやコメントを見て、結構当てることができるんです。僕はまだ、そういう見方はできないですけど、そういう風に試合を見ることができれば、もっと面白くなるでしょうね。

技術的な面や体力的な面で、試合を見ていても凄く面白いので、そういう面白い部分をファンに分かってもらえる手助けができるなら、こんなに嬉しいことはないです。ただ、僕の見方が全てでないので、実況の方が話すことからも、僕が考えない意外な意見が聞かれたりして、参考になることも多いです」

――自分はこの雑誌で原稿を書く仕事をしてくるなかで、時折り解説の仕事をさせてもらってきましたが、凄く多かったのが「専門的な言葉や細かい技術の話は伝わらない。必要ない」というTV局の意向を予め聞くこともありました。そういうなかで、日沖選手がされている技術的な話は本当に面白いです。

「そういう風に制限を設けられて解説をしたことはないので、好きなことを言って良いのは面白いです。触れて良いのか、ここ話すとストップが掛かるのかとか考えて。そういう部分も楽しんでやっています。MMAは分かり辛い部分も残っているし、でも、違う見方をすればもっと面白いのになぁって感じることも少なくなかったので」