2004年11月14日、チャーリー・コーラーを下しKOTC世界ライト級王座を奪取したタクミ。サプノ戦を経て、ストリーグルとの王座決定トーナメント出場、そして9年振りの海外での王座奪取となるか(C)KEITH MILLS

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18日(土・現地時間)、フィリピンはマニラのイナレス・スポーツセンターで開始されるPXC37に急遽出場が決まったタクミ。

39歳のベテランファイターが、20代の若者のようにショートノーティスのオファーを受けた要因とは。苦労人タクミが、海外再挑戦に掛ける意気込みを語った。

――急遽、PXCでのリカルド・サプノ戦が決まりました。

「そうですね、KOTCやTPFの時からお世話になっている方から、『矢地選手がケガをしてマーク・ストリーグルの相手を探しています。戦いませんか』って、5月になったかならないかという時に話をいただいたんです」

――試合まで3週間を切るような時期でしたが、迷いなく要請を受けたということでしょうか。

「パンクラスで戦わせてもらってきて、チャンピオンになることもできましたが、1年ぐらい前から海外でも試合をしたいと言い続けてきたんです。そういう状況で、3月の防衛戦の相手だった大石幸史選手がOFCでタイトル戦を行うという聞いたとき、正直、本当に落ち込みました。

今回のオファー、いくら急だからといって断ったりしたら、チャンスなんて回ってこない。ここは攻める気持ちでいないとアカンなって思ったんです。それに連絡をしてくれた方の名前を出すと、海外のプロモーションはどこもが信用してくれる方で、その人からの話だったので、『このチャンスをいかさないと』って思ったのもあります」

――ただし、ライト級時代ならいざしも、フェザー級でこの短期間で試合を受けたのは初めてではないですか。

「今もめちゃくちゃ、お腹減っています(笑)。しんどいです。火曜日に出発するので、そこまでにある程度、目安をつけておきたいので。このところは1カ月以上かけて計画を立てて減量し、最後の水抜きは4キロほどだったのですが、今回はフィリピンに入る時に3キロほどまでにしておきたいです。何があるか、全く未知の国なので。

だから、今回は食事量も減らし、ランニングを多くして体重を落としています。練習の方も脂肪燃焼も考えて体を動かしている状態ですね」

――39歳、ベテラン王者が20代の若手のような試合要請を受けたことになりますね。

「僕は何ていうんですか……、柔道エリートとかでもないですし、こうやって行くしかないってことは自分でも理解しています。話をもらえるだけでもありがたいと思っていますし。ここでチャンスを逃すと、もう海外に挑戦する機会は巡って来ないかもしれないですしね。

正直なところ、どこでも良いから海外で戦いたいというぐらいの勢いでモノゴトを考えていました。パンクラスの防衛戦も2回戦ったので、格闘技人生のなかで山が欲しいと感じていたんです。それがもう一度、外に出たいと思った要因ですね」

――そのなかでPXCというイベントには、どのような印象を持っていたのですか。

「田中路教選手が頑張っているところだっていう感じでいました(笑)。それこそ、田中選手が戦うことで『PXCって大会があるんや』って知ったぐらいで。でも、ケージでヒジ有りルールで戦いたいと思っていました。それが世界標準。ケージでヒジ有りっていう試合で、競い合いたかったんです」

――とはいっても、3月にはリングでサッカーボールキック有りのルールを終えたばかりで、どれだけケージのユニファイドルールの準備ができているのかという不安も残ります。

「正直、ヒジの練習はやってこなかったので慌ててやっています(笑)。ただ、壁レスリングという部分では、今のMMAの練習はリングでなく、ケージを想定しているものになってきていると思うんです。だから、そこの部分は対応できる自信はあります。

サッカーボールキックにしても、僕は密着していくタイプなので、蹴る方も蹴られる方も余り気にしていなかったです。『大丈夫や』って。格闘技って、そうじゃないとやってられないんとちゃいますかね(笑)。『俺は何か知らんけどデキる』みたいな。