左より、アンドリュー・スタントン監督、小林幸子、テイラー・キッチュ、リン・コリンズ
 今から100年前の1912年に発表されて以来、『スター・ウォーズ』や『アバター』など数々の大作映画に影響を与えてきたといわれるエドガー・ライス・バローズの伝説的小説「火星のプリンセス」。同作を原作に、ウォルト・ディズニー生誕110周年を迎えた今年、映像化不可能と言われた夢を実現した映画『ジョン・カーター』が、4月13日に2D・3Dで同時公開。昨夜に六本木ヒルズアリーナにて行われたジャパンプレミアに続き、2日には都内にて来日会見が行われた。

 ステージに、アンドリュー・スタントン監督、主人公ジョン・カーター役のテイラー・キッチュ、ヒロインの王女デジャー・ソリス役のリン・コリンズが登場し、まずは一言挨拶。司会より、本作の主人公、ヒロインに抜擢された心境を聞かれると、テイラーは「自分がディズニーファミリーの一員になれるとは夢にも思いませんでした。タイトルにもあるジョン・カーターという役を頂いたことを非常に光栄に思います。ここにいる人達と一緒に仕事ができたことが素晴らしい経験でしたし、携わったみんなが本当の家族のようになりました。自分自身も全力投球して、この役に勇気を吹き込むことは、私達全員にとってとても大きな挑戦となりました。この作品によって、それぞれが成長できたと思います。」とコメント。

 リンは「生誕110周年記念ということは大変素晴らしいお祝いだと思ってます。ディズニーと言えば、人種や階級、国境などの差別を無視して、どんな人も楽しめる作品をこれまでに作ってきました。まさにディズニーマジックだと感じてます。自分もやっとディズニープリンセスの一人として仲間入りすることができ、4歳の頃からの夢が叶い、大変嬉しく思ってます。本作のツア―をずっと回ってきたのですが、日本が最後の地となります。素晴らしいお祝いという形で、このツア―を終わらせることができて、幸せだと感じています。」と述べた。

 また、記者から「男性にとってデジャー・ソリスはスクリーンで観たかったヒロインだと思いますが、リン・コリンズを抜擢した決め手は?」と聞かれると、監督は「私も同感です。キャスティングに際して、『私を助けて!』というような救われるだけのプリンセスにはしたくなかったんです。生身の人間が欲しかったし、正義をもって『この惑星を助けたい、何とかしたい!』と内なる情熱と力強さを秘めているプリンセスが必要だったのですが、リン・コリンズがオーディションで歩いて部屋に入ってきた時に納得しました。彼女の中に全てを見付けましたし、彼女の「ハロー」の一言で僕は参ってしまいました。」と、リンを絶賛した。

 対するリンは、監督の印象について「私の衣装はとても露出がありました。台詞も普通では使わないような言葉が使われていて、不安の多い役所でした。ですが毎日撮影を続けていくにつれて、私の周りには安全ネットが下だけでなく、四方八方に巡らされていることに気付きました。それがまさに監督でした。監督のもとで、女優として、人間として、できる限りのことを自由にやらせてもらい、人間として成長できたと実感しています。」と、感謝の言葉を述べた。

 2009年に公開された『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』以来、2度目の共演となったテイラーとリンが、お互いについて聞かれると、テイラーは「前作で一緒に出た場面は彼女が死んでいたので、二人の相性はバッチリでした(笑)。過去に共演したことにより、信頼に向けて種が植えられていたと思います。お互いのことをもっとよく知ることができたので、今回は相性がより良くなったと思います。お互いの信頼関係が深かったから、よりリスクを取ることができましたし、ジョンとデジャーの素晴らしい相性が投影されているかと思います。」と冗談を交えつつ、お互いの好印象を認めた。

 続いてリンも「私は会った時からテイラーのことが大好きなんです。スクリーンテストの時に、ジョンの横っ面を叩くシーンで、テイラーの方から『思いっ切り叩いていいからね』と言われたんです。私はテキサス出身で、叩くのは得意なので、本当にもう思いっ切り叩いたので、二人とも役がもらえたのだと思います。」と撮影時のエピソードを明かした。

 最後に、ゲストとしてウォルト・ディズニーと同じく12月5日生まれで、ディズニーの大ファンである小林幸子が登場し、花束を贈呈。この日のために、世界でたった一つのシンデレラをイメージした着物を披露すると、最後に「ディズニー生誕110周年記念ということで、スケールの大きさにビックリして、この二人(ジョンとデジャー)の恋人同士の仲にハラハラドキドキして一体どうなるかと思いました。クリーチャーにもビックリしました。もう子供も大人も皆さんが楽しんで頂ける映画だと確信しています。」と本作の魅力を伝えた。

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