ソウルで開催されていたG20は結局、「手ぶら」で何の成果も持ち帰ることが出来ませんでした。

これは前に紹介した1933年のロンドン国際会議の失敗を彷彿とさせる、「この道は、いつか来た道」的な結末です。

今回のG20の失敗についてはニューヨーク・タイムズが簡潔明快にその顛末をまとめています。見出しは: (以下抄訳)

「オバマ大統領の世界経済観が国際会議の舞台で総スカンを喰った」

韓国との自由貿易交渉を成功させ、さらにG20でもアメリカの提案への合意をとりつけるという、オバマ大統領の夢はことごとく各国からの執拗な抵抗に遭い、挫折した。

今回の世界不況が始まって以来、過去2年間に開催された5回の国際会議では和やかなムードで話し合いが続けられてきたが、今回は米国と中国、ドイツ、英国、ブラジルの間に亀裂が走った。これらの国々はいずれもオバマ大統領が提唱する「双子の赤字の問題に取り組む前に、先ず米国経済を立て直してから、、、」という戦略を否定した。


さて、今回の展開が世界の株式市場や為替に与える影響は何でしょうか?

先ずEU圏ですが、経常収支数値目標設定というアメリカの提案にいちばん徹底的に反発したのがドイツでした。

なぜならEU圏がいちばんそんなことをやっている余裕なんか無いからです。
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