スペイン代表がついに初のW杯決勝戦へ駒を進めた。試合序盤からボールを支配しながらも得点が奪えずドイツ代表のカウンターに苦しんだが、チャビのCKをプジョールが頭で合わせ決勝進出を決めた。

 今大会最も完成度の高いチームと言われたドイツ代表を相手にデル・ボスケ監督が驚きの選手起用をみせた。怪我から回復したばかりでコンディションが上がらないエースのF・トーレスをスタメンから外し、ペドロをスターティングメンバーに入れた。

 「午後に監督がメンバー発表した時に自分がスタメンだと知った。最初は少し驚いたけど、すぐに試合に集中するようにした」と語ったペドロ。前線で攻守に渡り大活躍。スペイン代表に活気を与えると共に果敢にゴールチャンスを作り出した。

 「あのプレーは自分にちょっと自信を持ちすぎた。横にF・トーレスがいたからね」と振り返ったのは後半1点をリードした後、ドイツ代表が間延びした裏をついたプレー。途中出場のF・トーレスがフリーでゴール前にポジションを取っていたが、ドイツ代表の最終DFを自ら振り切ろうと、切り返した所でボールを奪われ絶好の追加点のチャンスを逃してしまう。

 それでも突然のスタメン出場にもおどおどすることなく、走り続けたペドロ。試合終了間際にはシルバにポジションを譲ったが、この試合のベストプレーヤーの一人に違いない活躍でスペイン代表に貢献。決勝戦については、「監督がメンバーは決めるから出られるか分からないけど、とにかく決勝に行けて嬉しいよ」と勝利の味を噛みしめていた。

(スペイン通信)