優勝候補に挙げられながら、2大会連続で準々決勝で姿を消したブラジルの敗因について、前回ドイツ大会の代表メンバーだったジュニーニョ・ペルナンブカーノ(アル・ガラファ=カタール)が4日、フランスのジュルナル・ド・ディマンシュ紙に語った。

 母国の敗退について「悲しいけれど、驚きはない」と語るジュニーニョ。サッカーを知り尽くしていれば、ブラジルが勝ち抜けるなんて気はしなかったろう。それが(オランダ戦の)後半に表われていた。今回のチームは不安定だった。その責任は誰よりもドゥンガにある」と監督を“A級戦犯”に挙げた。

 その理由はこうだ。「彼は規律を守る選手たちでチームを組んだ。でもベストの選手たちではなかった。どうしてロナウジーニョを外すなんてことができる? たとえ彼が70パーセントの状態でも、他のほとんどの選手たちより優れている。彼なら、本調子じゃなかったカカの負担を軽くすることができたはずだ。マルセロについても同じ。代表に入るべき選手だった。ブラジル本来のスタイルを否定したのは残念だ。チームにはクリエイターがいなかった」。

 リヨンの中心選手として8シーズンを過ごし、フランスのサッカー事情にも通じているジュニーニョからは、ドゥンガとドメネク(フランス代表“前”監督)の共通点に関する指摘もあった。

「残念ながら彼らは似ている。ドゥンガは争いごとが好きで、それを助長するんだ。選手のときからそうだった。彼のコミュニケーションは壊滅的だった。彼は批判に対して、ときに過激な、暴力的なやり方で応じる。ドゥンガはセレソン(ブラジル代表)の周囲にネガティブなエネルギーを注いでしまった。外野にはしゃべらせておけばよかったんだ。でもそうせずに、ドメネクと同じように自分を“孤立無援”の立場に置いてしまった」。