フランス杯ベスト16進出をかけたリヨン対マルセイユ戦が28日に行なわれ、試合開始早々にベンゼマのゴールで先制したリヨンがそのまま1―0で逃げ切った。

 翌日のレキップ紙がこの試合のキー・パーソンに選んだのは、唯一のゴールをあげたベンゼマではなくデルガド。1年前にメキシコのクルス・アスルからリヨンにやって来た27歳のアルゼンチン人FWだ。

 デルガドはこの試合で、ベンゼマのゴールをアシストしただけでなく、2人、3人のマークがつきながらの見事なボールキープと的確なパス、そして何より相手ディフェンスへの厳しいプレスで、たえずマルセイユを苦しめた。

 昨シーズンは後半戦からの加入で、わずか7試合の出場と不発に終わったデルガド。今季も前半戦はほとんど出番がなかったが、ここへ来てすっかりチームの一員として溶け込んだ感がある。起用されるたびにいい動きを見せ、ピュエル監督の信頼を得ている。

 ここ数試合の活躍を見るかぎり、アキレス腱断裂で離脱したゴブの代わりは十分に務まりそうだ。リヨンが8連覇を成し遂げるためのカギを握る存在といっても過言ではなく、今後の活躍に期待したい選手だ。