リーグ・アンのボルドーが26日、今年6月で契約が切れるローラン・ブラン監督の引き留めに成功した。第21節までに首位リヨンに1ポイント差と肉薄し、リヨンの8連覇を阻み得る一番手のボルドーにとっては士気の上がる出来事だ。

 現役時代にフランス代表の不動のセンターバックとして98年W杯、ユーロ2000を制し、バルセロナ、インテル、マンチェスター・ユナイテッドなどで輝かしい足跡を残したブラン氏は、昨季ボルドーで監督デビュー。チームをリーグ2位に引き上げ、リーグ杯優勝を飾った。

 今回ボルドーはブラン監督と新たに2011年6月までの契約を結び、ティガナ、ジレス、ドメネクらを擁した80年代前半、ジダン、リザラズ、デュガリーらが活躍した90年代前半、ミクー、ビルトール、ラスランドのいた90年代後半につづく黄金時代をめざす。

 ボルドー“黄金時代”のカギを握るもうひとりは、MFヨアン・グルキュフだろう。レキップ紙によると、契約延長にサインしたブラン監督は、「さらにチームの発展をめざすなら、まず主力選手を残すことが必要。ヨアンはそのひとりだ」と語っており、グルキュフ説得を重大な任務と自覚している。

 グルキュフ自身も先々週、ジュルナル・ド・ディマンシュ紙に「フランスに残る可能性は大いにある」と答えている。最近では、グルキュフの保有権をもつACミランのアンチェロッティ監督から、「グルキュフが戻ってもスタメンが確実とはいえない」というボルドーにとっては“ありがたい”発言も出た。今後ボルドーは、5月末までにグルキュフの完全移籍をめざし、本人およびACミランと交渉を進める。