27日に行われたモンジュイックでのバルセロナ・ダービーは疑惑の判定やバルサの過激サポーター“ボイショス・ノイス”による発煙筒の投げ込み騒動で試合が一時中断など後味の悪いダービーとなった。この波紋は広がり、スペイン国内でも議論を呼んでいる中、エスパニョール首脳陣が対策のために28日に会議を開き、いくつかの決定を下したが、その中に「バルサの何人かの選手がサポーターを煽った」として、これら選手を大会委員会ならび反暴力委員会に告発することも含まれているようだ。

 エスパニョールは発煙筒投げ込みの実行犯として取り押さえられた5人を起訴することの他に、何人かのバルサの選手の試合中の行為についてもリーガ大会委員会ならびに反暴力委員会に告発するとのことだ。メッシがPKを決めた後、選手たちはコーナー付近に集まり、腕を突き上げスタンドの過激サポーターに向かって喜びを爆発させた。しかし、エスパニョール側はこれを暴力を煽る行為として捉え、メッシ、アンリ、ピケといった選手を告発する構えだ。さらに試合後、マルケスやエトーが過激サポーターに挨拶している姿もカメラに捉えられており、彼らもその対象に入っているようだ。

 エスパニョール側にしてみれば、ゴール後のパフォーマンスはバルサの選手らが過激サポーターに応えるかのような行為に映ったのかもしれない。しかし、土壇場で逆転勝利をもぎとったバルサの選手にしてみれば喜びを爆発させるのは当然のことであり、それを「サポーターを煽る行為」とするのは厳しい気もする。いずれにしても、他にもチケットの販売や警備のあり方などの問題も出ており、今後厳しく対処していく必要がある。

(スペイン通信)